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参議院選挙の本当の争点⑬ エネルギー・環境政策

Japan In-depth / 2022年7月10日 0時15分

■ 専門家の木舟辰平さんに聞く、国際送電網!





専門家の木舟辰平さんに聞いた。木舩さんは「今は非常時」であると言う。ただ、電気代の値上りについては論点から外れ、選挙後に先送りになったこと、ただし、スマートメーター、節電に関心を持ってできるインフラが整ったことなどを指摘してくれた。





さらに、木舟さんは言う。





「エネルギーについての論点は、原発しかないだろう。震災以前に動いていた原発を動かすかどうか?が論点だろう。再稼働のレベルや手続きは粛々とやればいい。ただし、中長期的なビジョン、稼働については政治の責任である」と。









▲写真 【出典】木舟辰平さんと著書「電力システムの基本と仕組みがよ~くわかる本」(秀和システム):筆者撮影





そして、木舟さんは「国際送電網」という新たな視点を問題提起する。国際送電網とは、国境をまたいで送電線を整備することだ。そうすればエネルギー安全保障的にもリスクは減らせる。欧州ではふつうに行われている。つまり、国内で「閉じて」いないで、「開け」ば、かなりこんなに苦しむこともない。





自然エネルギー財団の報告書によると「送電容量2GWの国際連系線の建設費は、国内増強部分も含めて日露ルートで4,305億円から5,730億円、日韓ルートで2,024億円から2,465億円となる」と書かれている。









▲図 【出典】アジア国際送電網研究会 第2次報告書





「国際送電網」の整備こそ、論点にすべきだろう。





■ 安倍晋三首相の逝去があったが・・・





個人的にはこれだけエネルギーでの問題が噴出する今、原発再稼働しないで電力どうするのだろうか、原発利権の「可視化」を条件に、条件付きでみとめるしかないだろうと思っている。原発は問題も多いが、そもそも今の苦しい現状やこのようなぜいたくな暮らしをしたいというなら、理想を言っていても仕方がないだろう。





しかし、参議院議員選挙でこの問題が深く議論されるかなあと思って期待していたが、主張はあっても、そこには議論は見られなかった。





この連載で参議院議員の「論点」を新たに提起し書いてきた。本来もっと各党が問題認識を明らかにして、政策論と具体策を喧々諤々の議論・対話してほしかった。本気で深い議論ができない、建設的な提案を競い合うというのができないのが、今の日本の現状である。メディアの議論・対話の仕方なども問われるところだろう。





参議院議員選挙後こそ、今後の日本にとって新たなスタートをしなくてはいけない。





(本シリーズ了。過去記事:①、②、③、④、⑤、⑥、⑦、⑧、⑨、⑩、⑪、⑫)





トップ写真:リベリアのLIN船(JERA富津発電所、2022年4月7日) 出典:Photo by Carl Court/Getty Images




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