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宗教と資金活動について(上)異文化への偏見を廃す その6

Japan In-depth / 2022年7月31日 15時4分

 これを受けて韓国では、初代大統領のイ・スンマン(李承晩)がカトリックの洗礼を受けていたという事情もあり、思想的な対抗軸としてキリスト教を受容していったのだと見る向きが多い。














写真)ニクソン米副大統領(当時)と握手する李承晩韓国大統領(当時)1953年11月18日 韓国・ソウル





出典)Bettmann / Getty Images 





 実際問題として、北朝鮮の元工作員で1987年に大韓航空機爆破事件を引き起こしたキム・ヒョンヒ(金賢姫)は、韓国の官憲に捕らえられた後、初めて『聖書』を読んだが、





「北で教えられてきたこと(個人崇拝=指導者の神格化)と、本当によく似ている」





 との感想を漏らしたと伝えられる。その後彼女は「改宗」したとも聞くが、詳細まではよく分からない。





 ともあれこうした背景があるので、キリスト教系の新興宗教である統一教会が、反共思想とセットで日本での勢力拡大を図ったことも、東西冷戦のテンションが高かった1960年代以降、自民党の重鎮たちがその活動を積極的に支援したことも、さほど奇異なことではないのかも知れない。





 ただ、問題はその資金源で、1980年代には「霊感商法」が社会問題化した。さらには「集団結婚式」という儀式も、昭和を代表するアイドル歌手であった桜田淳子が参加するなど、よくも悪くも注目された。





 これまで色々なところで述べてきたが、私自身は、金剛禅総本山少林寺の僧籍にある、れっきとした仏教徒である。我が開祖・宗道臣は生前、





「カネをかき集める宗教は、間違いなくインチキだ」





 と喝破した。したがって、門徒(=少林寺拳士)は必ず生業に就かねばならず、





「少林寺拳法を飯の種にしてはいけない」





 という教えも、今に引き継がれている。





 これに異を唱えるつもりは毛頭ないが、世の現実に目を向けたならば、宗教と資金活動の問題は、デリケートな面があり、一筋縄では行かない。





 具体的にどういうことなのか、次回さらに掘り下げてみたい。





(その1,その2,その3、その4、その5)





写真:水原ワールド カップ開会式で演説する文鮮明氏。2012 年 7 月 19 日、韓国・南水原





出典:Photo by Kiyoshi Ota/Getty Images





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