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河野大臣の就任会見、2日遅れ政治家の器量問われる場だが

Japan In-depth / 2022年8月13日 13時4分

河野大臣の就任会見、2日遅れ政治家の器量問われる場だが


樫山幸夫(ジャーナリスト、元産経新聞論説委員長)





【まとめ】


・官邸は各閣僚に同日中に記者会見を行うよう指示したというが、河野氏は夜遅い時間にわたるのを避けた。


・国民に対して説明する場であるはず記者会見について、河野氏は独特の考えを持っているようだ。


・記者会見は政治家にとっては、国民に語りかける場であり、ミスをすれば政治生命を失いかねない危険な機会、いわば〝諸刃の剣〟。


 


  岸田改造内閣でデジタル相に就任した河野太郎氏が、認証式後の初記者会見を見送り、翌々日の事務引き継ぎ後に初めて抱負を明らかにした。


 記者会見に関して河野氏は外相時代に穏当を欠く態度をとり謝罪に追い込まれた経緯がある。


 言葉は政治家の〝武器〟だ。人の心をとらえ、夢をはぐくんでいくのがその仕事だろう。


 思い起こせば、〝武器〟を使いこなせず、軽率、誤った発言で声望を失ったり、甚だしい時は、国益を損なったりしたケースは少なくなかった。


 


■「遅い時間」避ける


 河野氏は改造当日の会見を見送った理由について、12日に行った会見でこう説明した。


 「(10日は)遅い時間になるのは分かっていたので、官邸に『12日にやりますよ』『分かった』『じゃ、そうします』。それだけのことです」


 官邸は各閣僚に同日中に記者会見を行うよう指示したというが、河野氏は夜遅い時間にわたるのを避けたということらしい。


 ほかの大臣の就任会見を見ると、林外相の会見についていえば午後8時10分過ぎから行われている。


 まだまだ残業している人も少なくない時間だが、河野氏にとって働くには遅すぎたのだろう。この日は初登庁することなく帰宅したという。


 「数十年に一度の難局」を突破する「政策断行内閣」(岸田首相)の閣僚としては、ずいぶん悠長ではないか。


 河野氏は外相時代の2018年12月の記者会見で北方領土問題について聞かれて、答えたくなかったとみえて、「次の質問どうぞ」と4回にわたって繰り返し、質問を完全に無視した。後になってさすがに謝罪はしたが、大臣という最高の公職にある者としては信じがたい無作法だった。


 国民に対して説明する場であるはず記者会見について、河野氏は独特の考えを持っているようだ。


 


■ウソ会見で窮地に追い込まれた米大統領


 個人攻撃が本稿の趣旨ではないから批判はここでやめておくとして、記者会見で、醜態をさらしたり、自らを深刻な状況に追い込んだり、物議をかもしたりすることは、洋の東西、時の古今をとわず数えきれない。


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