河野大臣の就任会見、2日遅れ政治家の器量問われる場だが
Japan In-depth / 2022年8月13日 13時4分
米政府はしかし、日本の姿勢に失望と強い疑念を抱き、その後長い間にわたって日米間のしこりとなった。
鈴木首相は在任2年の翌年秋、総裁選で再選確実とみられていたにもかかわらず、政権を投げ出す形で突然、退陣を表明した。
■天皇を引き合いに出すタブー発言
天皇陛下まで巻き添えにした失言もあった。
古い話ばかりで恐縮だが、1973(昭和48)年5月、当時の防衛庁(防衛省の前身)長官が、昭和天皇にご進講した後、記者団に対し、あろうことか、陛下とのやりとりを漏らしてしまった。
長官によると、陛下は「日本の防衛力が大きいとは思えない。国会でなぜ問題になるのか」と疑問を示されたというが、陛下と会話を明かすことは、たとえ雑談であっても絶対に許されない。長官はそのタブーを犯した。
野党が「天皇を政治的に利用した」と強く非難したのは当然で、長官は即座に辞任に追い込まれた。
昭和天皇も迷惑されたことだろう。
閣僚経験数度のベテラン政治家だったが、その後、入閣することはなかった。
■政治家に通用しない「沈黙は金」
これらのケースからわかるように、記者会見は政治家にとっては、国民に語りかける場であるとともに、ミスをすれば政治生命を失いかねない危険な機会、いわば〝諸刃の剣〟というべきだろう。
河野氏が慎重になったとしても無理はないかもしれない。しかし、国民に語りかけるのが仕事の政治家に、「沈黙は金、雄弁は銀」は通用しない。
語るべき時は語るべきだろう。
トップ写真:就任後の記者会見で話す河野太郎氏。2021年9月11日。
出典:Photo by Tomohiro Ohsumi/Getty Images
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