1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「核バカッター」も制裁を受けるべき 戦争と歴史問題について その6

Japan In-depth / 2022年8月23日 23時0分

「それはウクライナの軍事基地ないし都市に行われる事であって、原発が目標となるのは無理がある設定です」


などとやり返した。このようにしつこくからむ行為を「粘着」と呼ぶらしい。


その後の経緯はご案内の通りで、2月24日にロシア軍はウクライナに侵攻。そして3月4日、欧州最大規模であるウクライナのザポロジエ(=ザポリージャ)原発が砲撃を受けた。関連施設で火災が生じたものの、放射線量の上昇などは見られなかった模様だと、AP電などで世界中に配信されたことを、ご記憶の向きも多いだろう。


当然ながらJSFを糾弾する声も上がったが、なんと当人は、


「私はその投稿でちゃんと攻撃の定義を〈原子炉を破壊する〉と条件を限定してますよ」


などと開き直ったのである。こんな話が通用するなら、たとえば私が、


「JSFというのは死ななきゃ治らないレベルのバカだ」


と書いても、問題にならないのではないか。侮辱だの名誉毀損だのと言われたら、


「私はバカの定義について〈死ななきゃ治らないレベル〉にちゃんと限定してます。死んで身の証しを立ててみろ、などという発想が現実的でも合理的でもない以上、何人も私の発言を批判などできません。はい、論破」


……いや、笑い事ではない。戦時国際法が明確に規定しているのは、


「危険な力を内蔵する工作物等(ダム、堤防、原子力発電所)の保護」


である(ジュネーブ条約第4編第56条)。


原子炉を直接攻撃しなければ問題ない、などという解釈は成立する余地がなく(ダムを攻撃しても決壊しなければ大丈夫、と言うようなものである)。


だからこそ3月4日のうちに国連安保理事会は緊急の会合を開き、ロシアの行為は「重大な国際法違反」であるとして強く非難した。またG7もオンラインで緊急の外相会議を開き、ロシアを非難する共同声明を取りまとめている。世界中でJSFだけが、


「原子炉が直接攻撃されていないから問題ない。私の軍事知識が正しい」


などと言い張ったのだ。


ところで、JSFなどと言われても、本紙の読者にとっては「誰?」という存在だろうか。


自称「軍事・生き物ライター」だが、著作はもとより商業メディアでの実績も皆無に近い。ネットでこそ、すぐに荒らしを仕掛ける輩として前々から悪名高かったが、早い話が素人である。ちなみに本名・経歴などは一切不明だ。


そのような素人を相手に……と言われるかも知れないが、まず、これが「初犯」ではない、ということがある。前にもちらとだけ触れたことがあるが、福島の原発事故の際、


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください