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リスキリングに予算を配分、注目すべき岸田政権の経済対策!【日本経済をターンアラウンドする!】その5  

Japan In-depth / 2022年11月7日 11時15分

リスキリングに予算を配分、注目すべき岸田政権の経済対策!【日本経済をターンアラウンドする!】その5  


西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)







【まとめ】


・10月28日、岸田政権発足後2度目の経済対策が閣議決定された。


・注目は3年間に4000億円規模であった人への投資を5年間で1兆円に拡充すること。


・国が関与する「明確な」目的、インセンティブが機能しやすいデジタル技術を使用したスムーズな申請方法など制度設計を注意してもらいたい。


 


10月28日に岸田政権発足後2度目となる経済対策が閣議決定された。経済対策のタイトルは「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」。物価高騰・賃上げへの取組、円安を活かした地域の「稼ぐ力」の回復・強化​、「新しい資本主義」の加速​、国民の安全・安心の確保​を掲げたものだ。



【出典】首相官邸HP  総合経済対策


電気料金7円補助(1kwhあたり)、都市ガス30円(1㎡あたり)、子育て10万円相当ということが世間的には目立つが、ここで注目のポイントは3年間に4000億円規模であった人への投資を5年間で1兆円に拡充することである。



【出典】首相官邸HP 総合経済対策 


 


◆さすがの問題意識


その問題意識は「非連続的なイノベーションの原動力となるのは人であり、官民連携でリスキリングと成長分野への投資を推進し、構造的賃上げと成長力の強化を図る」ことにある。


そして「年功給から日本に合った職務給中心のシステムへの見直しなど労働市場改革」である。スキルアップと成長分野への労働移動を同時に達成するわけだ。


・より高い賃金で新たに人を雇い入れる企業への支援の拡充


・民間専門家に相談して、リスキリング・転職までを一気通貫で支援する制度を新設


・地域金融機関等による地域企業への人材マッチング等に取り組む


・副業を受け入れる企業への支援を新設


・リスキリングに取り組み、キャリアを形成していくことを支援する企業への助成率引上げなど、労働者のリスキリングへの支援を強化


実質、「構造改革」といってもいい内容である。具体的にみてみよう。


 


◆具体的なプログラム


・キャリアアップ助成金による非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善の推進(厚生労働省)


・労働移動支援助成金(早期雇入れ支援コース)及び中途採用等支援助成金(中途採用拡大コース)の見直し(厚生労働省)


・特定求職者雇用開発助成金(成長分野人材確保・育成コース)の拡充(厚生労働省)


・労働者に転職の機会を与える企業間・産業間の労働移動の円滑化(経済産業省)


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