1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

本気で世界一を目指すために 熱くなりきれないワールドカップ 最終回

Japan In-depth / 2022年12月1日 11時19分

その、Jリーグが発足した当初(1991年に設立。93年に開幕)の逸話だが、鹿島アントラーズがジーコを獲得し、帝国ホテルで記者会見を開いた。この時、地元の茨城県鹿嶋市では、こんな噂が広まったという。





「なんでも住友金属がジコ(事故)を起こして、記者会見を開くらしい」





これが、ほんの30年前の話なのだ。





そのジーコの母国ブラジルにしても、これまたすでに述べたように、ワールドカップで5回優勝している。さらに、過去22回の大会すべてに出場した、つまり棄権や予選敗退柄の経験がない唯一の国としても知られている。





ただ、初参加は1930年ウルグアイ大会で、初優勝は1958年スウェーデン大会。





途中、第二次世界大戦によって中断されたし、一概には言えないのだが、選手寿命を勘案して考えると、ゆうに4世代以上かかっている。





さらに言えば、この1958年スウェーデン大会で、ブラジル代表が世界を驚かせたのは、4-2-4という超攻撃的なフォーメーションと、当時まだ17歳だった黒人選手のパフォーマンスであった。





その名をペレといい、ご存じ「サッカーの神様」である。





一人の天才が歴史を変えることもあるというのは、サッカーに限ったことでもないが、それ以上に、ブラジルという国は、漫画の台詞ではなく本心から「ボールは友達」と考える子供が大勢いて、かつ成熟したサッカー文化が育っていることを、見ておかねばなるまい。









▲写真 ダラス トルネードズとの試合に出場する、ペレ選手(1975年6月16日) 出典:Bettmann/GettyImages





最後にもう一度だけ、今次カタール大会の日本代表に話を戻すが、開幕前、森保一監督への評価は散々であった。





ところが緒戦ドイツを相手に歴史的な勝利を収めるや、SNSには謝罪コメントが殺到。





「無能な振りをして国民をあざむいた」





などというコメントまで見受けられた。





失礼にも程があるだろう……という話ではなくて、第2戦コスタリカに敗れると、またまた罵詈雑言が殺到した上に、一部のサッカー・サイトでは「後任人事」を語ろうという動きまで見受けられる。





実を言えば私も、森保監督は大会の結果にかかわらず監督の座を辞するべきだと考えている。





この原稿が掲載される前になるか後になるかは分からないが、日本時間の12月2日未明(03:40〜06:10)、スペインを相手の1次リーグ最終戦で引き分け以上なら、決勝トーナメント進出の可能性がある。その場合、トーナメント1回戦の相手はクロアチアかモロッコになりそうだ。





この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください