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インドのタタ・グループの積極事業展開

Japan In-depth / 2022年12月14日 19時0分

2022年2月のタタ・サンズの取締役会に「特別招待」で出席したラタン・タタ名誉会長は、チャンドラセカラン会長の指導力に満足の意を示し、会長再選を推挙し、取締役会はこれを承認した。グループの2022年度(2021年4月-22年3月)売上げは1,280億ドル(9.6兆ルピー、上場企業29社の時価総額は3,110億ドルになった。


チャンドラセカラン会長は2期目の当面の課題として、航空事業の再編、太陽光発電・風力発電など再生可能エネルギー事業強化、タタ自動車のEV戦略強化、タタ・デジタルを中核とした消費財・サービスのポータル「Tata Neu」事業の一般向け開始などを挙げた。


航空事業では、軽飛行機操縦が好きだったJ・R・D・タタが創業したエア・インディアは1953年に国有化されたが、モディ政権の進める民営化で売りに出され、タタ・サンズが子会社を通じ2022年1月に買い戻した。シンガポール航空との合弁であるビスタラ航空がエア・インディアと合併することになっている。


再生可能エネルギーでは、タタ電力が風力で932メガワット、太陽光で7ギガワットの発電能力を有するまでになっている。


ラタン・タタが乗用車部門進出などを進めて同国最大の自動車メーカーになっているタタ・モーターズの会長でもあるチャンドラセカランは2023年度のEV販売台数が約5万台になり、2024年度はその倍増を目指すと2022年11月の株主総会で表明している。ちなみに、タタ・インダストリーズは現在、タタ・モーターズの子会社。タタ・モーターズはこの12日に、タタ・テクノロジーズの保有株の新規株式公開を発表している。


Tata Neuはグループの消費財のeコマース部門で、日本でいうポイントの「New Coins」がたまる仕組み。従来、グループ従業員向けだったが、今年から一般向けに進出し、その強化を図っている。


タタ・グループは、ムケシュ・アンバーニが率いるリライアンス・インダストリーズなど他の財閥グループに比べ、地味な感じがつきまとうが、チャンドラセカランが今後、どのような成長策を打ってくるか、見ものだ。(敬称略)


トップ写真:第 89 回ジュネーブ国際モーターショーで展示されている タタ・モーターズALTROZ EV


出典:Photo by Robert Hradil/Getty Images


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