1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

CM史とCM炎上史(上)歳末は「火の用心」 その5

Japan In-depth / 2022年12月20日 19時8分

 つまりは今で言うコラボ作品だ。当時そのような言葉はなかったと思うが。


 これがどうして逆効果などと言われたのかというと、主人公が汚らしい男の子だったため、お菓子メーカーのイメージにはそぐわない、などと言われたのだ。


 おかげでハリス食品の収益が激減し、倒産してしまったという都市伝説まで生まれたが、事実はもちろん違う。


 連載開始の前から、具体的には1964年に、創業者の体調が思わしくなくなり、カネボウと統合して社名もカネボウハリスとなっていた。現在のクラシエフーズである。


 いずれにせよ、この漫画・アニメをスポンサードしたことで、同社の売り上げが大きく伸びたという話は聞かないし、逆効果は少々言い過ぎだとしても、宣伝効果には疑問符がつく。


 そうではあるのだけれど、直接的に商品を売り込むことだけがCMの役割ではないということも、また事実である。


 名前を言えば誰でも知っている大手広告代理店の社員から、私が直接聞かされた話だが、単価がべらぼうに高いCMを流すのは、


「CMを流しているほどの大手だから」


 ということで、企業のステータスを高める目的なのだとか。


 そう言われてみれば、やはり昭和の時代から耳になじんでいる(1973年放送開始)


「この木 なんの木 気になる木」


 という日立のCMなど、グループ企業の名前が列挙されるだけだ。ちなみに、本当にハワイにある巨木なのだとか。


家電メーカーつながりで、もうひとつ例を挙げるなら、


「明るい ナショナル」


 も耳になじんでいた。現在はパナソニックだが。


 たしかにこれらは個別具体的な商品の売り込みではなく、企業イメージを定着させるためのCMだと言えるだろう。


 その一方では、CMから新たな流行(語)が生まれる例もあった。


 次回は、その話を。


(つづく。その1,その2,その3,その4)


トップ写真:カレー イメージ


出典:karimitsu/GettyImages


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください