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アニサキス研究第一人者 相馬中央病院原田文植医師

Japan In-depth / 2022年12月24日 11時0分

 そうなると危険なのは、市場を介さない魚だ。つまり、釣ってきた魚、漁師から直接貰った魚だ。こういう魚は刺身で食べることは勧めない。2020年10月、東京大学農学部の研究者たちが参加した国際研究チームが『国際寄生虫雑誌』に発表した研究によれば、シロザケやスケソウダラは100%の個体でアニサキスが確認されたという。それ以外では、真鱈100%、チャブサバ60%、トビイカ17%、マイワシ2%という感じだ。


 原田医師と付き合いがある相馬の漁師は「基本的にすべての魚にアニサキスはいる」という。常磐ものとして有名なアンコウは、「そのお腹の中はアニサキスだらけ」らしい。原田医師は、「アンコウは鍋で食べるが、刺身にしないのは、アニサキス症のリスクを回避するため」という。これは長年にわたる経験で、相馬地方が獲得した智恵だ。温暖化で、魚の生息域が変化した場合、試行錯誤することになるだろう。


 以上、私が原田医師から学んだことだ。相馬で働きながら、世界最先端の臨床研究を推し進めている。心から敬意を表したい。


トップ写真:虫眼鏡で拡大したアニサキス


出典:Hakase_/gettyimages


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