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CM史とCM炎上史(下) 歳末は「火の用心」最終回

Japan In-depth / 2022年12月24日 18時0分

CM史とCM炎上史(下) 歳末は「火の用心」最終回


林信吾(作家・ジャーナリスト)


林信吾の「西方見聞録」





 


【まとめ】


・フェミニストと称される人たちから、露出度の高い服装の女性が描かれたポスターなどに対しクレームが多い。


・CMはまだ「見ない自由もある」が、駅など公共性が高い場所のポスターはそうも行かない。


・過激な意見を発信し承認欲求を満たそうとする声が多数意見なのか、検証するゆとりもなく拡散される。


 


 前々回、CMにも意外と面白いものがあると述べた。


 


 数年前、意外どころか本当に吹いたのがJAバンクのCMで、先輩の女子社員が新人に、


「分からないことがあったら、なんでも聞いて」


 と話しかける。すると、いかにもオタク青年風の新人が、ぼそりとつぶやくのだ。


「人はどこから来て、どこへ行くのでしょうか」


 女子社員が固まってしまう演技が素晴らしかった。バリバリのキャリアウーマンという風情でなかったところが、またいい。なんという女優さんか知らないが。


より最近、具体的には令和になってからだが、求人ボックスというアルバイト紹介サイトのCMで、たまたま目にとまった女の子が実にかわいらしく、この時はつい検索をかけてしまった。


 ネット社会は、こういう時だけはありがたい。瞬時に「福原遥」の名がヒットした。現在NHKの朝ドラで主演をつとめる(ごめん、ちゃんと見てない)、あの福原遥である。子役当時から人気者だったようだが、そのあたりはよく知らない。


 とは言え、いくらCMが面白かったり印象的であったとしても、今のところバイトを探すつもりはないし、JAバンクに新規で口座を開こうという気も起きなかった。


 CMなど所詮その程度のもの……と言いたいところだが、業界の噂によれば、若い頃から


「炭酸飲料は嫌いではないが、コーラだけは口に合わないので飲まない」


 などと公言していたにも関わらず、早見優が出演したCMを見た途端に宗旨替えしてコカコーラを買いに走った作家がいる、とのことなので、価値観は人それぞれということか。


 他にも昭和の時代には、グリコのポッキーのCMが、女性アイドルの登竜門などと言われていた。


岡田奈々(AKBのお騒がせ女とは、同姓同名の別人)、山口百恵、倉田まり子、松田聖子、本田美奈子……と列挙しただけで涙腺が怪しくなるが、これに共感していただける読者は、残念ながらもはや高齢者と呼ばれる身であろう笑。


平成の世でもガッキーこと新垣結衣がこのCMでブレイクしている。


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