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CM史とCM炎上史(下) 歳末は「火の用心」最終回

Japan In-depth / 2022年12月24日 18時0分

ただし後日談があって、彼女の後に起用されたのがタレントのIMALUであった。明石家さんまの娘だが、放送開始直後から、


「見るに堪えない」「ガッキーに戻して」


 というクレームが殺到したそうだ。気の毒にも思えるが、当人が、血は争えないと言うべきか、あちこちで自虐ネタにして笑いを取っているので、そのまま引用させていただいた。


 他にも1987年から放送された、三井のリハウスのCMも美少女揃いで、リハウスガールと称されていた。初代が宮沢りえで、夏帆や川口春奈などがいる。


 昨年、その宮沢りえが、15代目リハウスガールの近藤華と共演し、


「ママもあなたぐらいの時に、初めてリハウスしたのよ」


 と語るCMが話題になった。1987年というと私は日本にいなかったので、リアルタイムでは見ていないが、彼女は当時14歳。ロングヘアの初々しい姿をYouTubeで見て、


「面白うて やがて哀しき」


 という気分にさせられた。子の感情もまた、昭和世代にしか分からないものであろうか。


 平成の後半に一世を風靡したAKBも、色々なCMに出演していたが、炎上騒ぎが起きたことがある。


 2012年に放送された、UHA味覚糖「ぷっちょ」のCMで、当時の人気メンバーだった「初代神7」が、次々とお菓子を口移しして行く。


 女の子同士のキスシーンのようにも見えてファンは狂喜……と思いきや


「不衛生だ」「下品極まりない」


 という抗議が殺到し、BPO(放送倫理・番組向上機構)が乗り出す騒ぎになったとか。


 食べ物だから、衛生上どうなのかというCMは抗議を受けても仕方なかっただろうが、中には首をかしげたくなるような炎上エピソードもある。


 2014年に放送されたKIRINのチューハイ「本搾り」のCMで、巨大な(と言っても成人男性くらい)カエルの着ぐるみが登場するのだが、これがなぜか、


「未成年者のアルコール飲料に対する関心を助長する」


 として、依存症の問題に取り組む団体から抗議を受けたのだとか。


 前回も少し触れたが、これがよろしくないというのであれば、


「ボトル一本空けられなくて男か」


 というのはどうなのか。晩酌のたびにウィスキーのボトル一本空けられる人は、すでにアルコール依存症の疑いがある。


 この件についても、やはり前に紹介した、大手広告代理店の社員に話を聞いたが、


「CM制作の現場は、結構気を遣っているのですけどね」


 ということであった。たとえば、妊娠中の女性はアルコール飲料のCMに出演させない、との不文律があるので、既婚の女優や女性タレントの起用には慎重なのだとか。


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