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スマホは自分で修理する時代?議論呼ぶ、NY「修理する権利」法

Japan In-depth / 2023年1月12日 19時0分

修理に失敗して「安物買いのなんとか」になる可能性も十分あり得たが、職業柄、興味もあって、思い切って自分でやってみることにしたのだが、決して最初から修理に自信があったわけではない。


ネットで動画などを見て、注意点などを細かく、何度もシュミレーションした。手順を頭に叩き込み、途中までやって無理そうだったら、どの段階なら引き返すことができるのかも、修理を始める前に細かく検討した。


そして、とにかく焦らずを心がけ、慎重に時間をかけてやってみたら、予想外に簡単に出来てしまったのであった。


ネット上で指摘されている注意点などを確実に守れば、誰でもできる、とは言わないが、さほど高度な作業ではなかったと思う。個人的な感触では、子供に、細かなキャラ弁を作るママたちの技術のほうがよっぽど高度な気がした。


ネット購入した部品は、「修理キット」になっており、部品以外にも、修理に必要な特殊ドライバーなどのツールがすべてセットになって入っている。必要なものが全部入ったこのキットで、価格は20〜40ドル程度であり、最初にネット検索した時には、その安さに拍子抜けした。取り寄せて見てわかったが、交換バッテリーなど、すべてが入ったこの修理キットを手に入れれば、改めて何かを用意する必要がない。


例えば旅先でネット注文し、送ってもらえれば、何も持っていなくともそこで全て修理できる手軽さである。


ただし、修理マニュアルは事前に自分で検索しておく必要がある。



写真:「バッテリー交換キット」の中身。(筆者提供)


交換用大容量バッテリー、スクリーン取り外し用吸盤、特殊ネジ用ドライバー数種、ピンセット、パーツ取り外し用ヘラ、防水シール。中国製。正規業者以外は純正品を手に入れられない。


だが、当然ながら、メーカー側はそういう行為を推奨していない。


正規店かライセンス店でしか修理はしてはならず、それ以外では、たとえデバイスを開けるだけでも、メーカー保証が受けられなくなるという。


しかし、ユーザーからすれば、メーカーに修理に出すと、先方が一方的に決めた、場合によってはべらぼうに高い代金を支払う他は、修理の選択肢が無いのだ。


よく考えてみれば、これはおかしな話ではないか。


消耗品であるクルマのタイヤは自分で探してきて自分で交換してもよいのに、同じ消耗品でもあるスマホのバッテリーは、なぜ、ユーザーが自分で修理してはいけないのだろう?


アメリカの消費者団体などは、ユーザーには、メーカーによる修理しか選択肢がないことから「修理市場をメーカーが独占している」と、事態を問題視してきた。


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