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フランスの年金改革

Japan In-depth / 2023年1月16日 11時31分

■ 年金改革に反対する大きな勢力





年金改革は常に大きな抵抗を得てきた。定年退職年齢の65歳への引き上げも念頭においたマクロン政権は、一期目に年金制度改革を提案した。その結果、大規模な反政府デモ「黄色いベスト運動」が起こり、さらにデモは何カ月も続くこととなったのだ。しかも、その後すぐに新型コロナウイルスの感染が拡大したため、改革推進は一旦断念された。





今回も、大きな反発を受けることは明らかであり、すでに1月19日に各労働組合による大規模なデモが計画されている。また、フランス世論調査機関IFOPが1月4日に発表した調査では68%が年金改革に反対している。しかも、年金改革に反対する社会運動が起きた場合、フランス国民の58%がこの運動に賛成するとしており、この数字は2010年時の最大71%よりは低いが、2020年1月の44%よりも高くなっており、今回もかなり苦戦が予想されている。





少なくとも、年金改革後は金額的には現在の年金額よりも受け取る額は多くなるものの、働く期間が長くなることに大きな反発を感じる人は多いようだ。一方、すでに月600ユーロしか年金をもらっていないため生活が苦しいという理由で79歳まで働いているフランス人も存在しており、定年年齢の引き上げに問題を感じていない層も存在することも間違いない。





年金改革後にもらえる年金のシミュレーションはこちら(info-retraite.fr)のサイトで可能だ。多くの人がアクセスしたため、一時は繋がらない時もあったが、現在は正常に動いているので関係する人はぜひチェックしてみて欲しい。とてもわかりやすいサイトで今後もらえる年金額を把握するためにおすすめだ。





■ フランスで紹介される日本





そんな中、フランスのメディアで現在よく紹介されるのが日本だ。65歳以上の高齢者の割合が「人口の21%」を超えた社会を「超高齢社会」と呼ぶが、2010年には高齢化率23%を超え、2021年には30%となっている日本。2021年に21%を超えたフランスから見れば、日本は超高齢社会として最先端の国であり見習える点も多い。またフランスとは違った文化思想を持ち、働くことに社会とのつながりや生きがいを感じる人も多い日本はフランス人の大多数とは違う生き方をしている国でもある。最新のOECDの統計によれば日本の法定退職年齢は65歳ではあるが、65~70歳で48.4%が働いているという。






https://twitter.com/BFMTV/status/1613845608476835840




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