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建設費1兆円超!NYに巨大地下駅誕生

Japan In-depth / 2023年1月29日 19時0分

建設費1兆円超!NYに巨大地下駅誕生


柏原雅弘(ニューヨーク在住フリービデオグラファー)





【まとめ】


・1月、NYのグランド・セントラル駅地下に「グランド・セントラル・マディソン」駅が誕生。


・1950年以降に誕生した全米の駅で最大のもの。


・新ターミナルの開設は、通勤時間の短縮以外に観光客にも恩恵をもたらすだろう。


 


ニューヨーク市には、観光名所としても有名な、グランドセントラル駅(マンハッタン東側)とペンシルベニア駅(ペン駅、マンハッタン西側)という2つの巨大鉄道ターミナル駅がある。どちらも郊外から列車が到着する終着駅だ。


東京で言えば、グランドセントラルは東京駅、ペンシルベニア駅は昔で言えば上野駅のような存在だと個人的には思ってるのだが、日本を離れて久しいせいもあって、適当な例えが見つからない。


ちなみにグランドセントラル駅は、東京駅と姉妹駅関係を結んでいる。姉妹駅関係締結時の2013年は、互いに駅舎誕生から100年の節目だった。



写真)平日朝のグランド・セントラル駅。コロナ禍前に比べればまだまだ通勤客はすくない。ⓒ柏原雅弘


1月25日、グランド・セントラル駅の地下に、新しく鉄道ターミナルがオープンした。その名も「グランド・セントラル・マディソン」駅という。1950年以降に誕生した全米の駅で最大のものとなる。


コロナ禍前まで、ニューヨークは年々増え続け、中心部への通勤客への対応に頭を悩ませてきた。その数、鉄道利用者だけで、1日あたり1,100万人。ニューヨーク市の人口はおよそ880万人程度なので、単純な比較はできないものの、郊外からの通勤客もかなりいたことが伺える。


1990年代の調査で、マンハッタン島西側のペンシルベニア駅の利用者の半数以上が、グランドセントラル駅がある、島の東側エリアにオフィスがある通勤客であることが明らかになった。通勤客の流れの過剰なバランスの悪さが大きな問題となり、1995年に工事が始まり、以来、17年かかってようやく開業にこぎつけたというわけだ。


だがもともとの計画・工事は1969年に始まっており、地元メディアは、完成まで半世紀以上かかった今回のプロジェクトの完成を「歴史的な出来事」というニュアンスで報じている。


今回の開業により、マンハッタン東側で働く利用者は、通勤時間を往復で40分短縮、通勤客の利便性も、40%以上も上昇する、と鉄道を管轄するMTA(ニューヨーク州都市交通局)は胸を張る。


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