1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

フジテレビ終了説と韓流ブーム(下) オワコン列伝 その4

Japan In-depth / 2023年2月23日 11時20分

 この時、民放は数日間にわたってCM放送を自粛したが、それ以降も「楽しくなければ……」というコンセプトが再び市民権を得ることはなかった。


娯楽と不謹慎のけじめはどこでつければよいのか。これはエンターテインメント業界が抱える永遠のジレンマなのだろうが、フジテレビが、過去の成功体験を忘れられず、前述の負のスパイラルから未だ抜け出せずにいるという推測を押しとどめる要素は見当たらない。


追い詰められたフジテレビは2021年、50才以上の社員を対象に希望退職者を募る、リストラにまで追い込まれた。60人ほどが応募したとされるが、その中には、幾多の名物番組を手がけた、有名プロデューサーが含まれていて、社内のみならず業界全体に衝撃が走った。功労者の居場所がなくなるというのも、ダメになる会社の典型例だと言える。


一方で、イエスマンばかりが出世する、社内の人事に問題があった、と見る向きも多く、私のところへは、それなりに具体的な情報も届いているのだが、当事者にきちんと取材もせずに論評してよいことではないので、この話はまたの機会に、とさせていただきたい。


以上を要するに「韓流ごり押しがフジテレビ凋落の原因」「自業自得」といった見方は皮相に過ぎる。


TV業界自体が今、大いなる転換期に立たされているのであって、フジテレビの悲劇は、転換期にありがちな悲劇だと考える他はない。


そしてこれは、決してTVだけの問題ではないのである。


(その1、その2、その3)


トップ写真:新東京国際空港に到着した韓国の俳優ペ・ヨンジュンに手を振る日本の女性ファン。(2004年)


出典:Junko Kimura/Getty Images


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください