1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

新宿にエンタメの新名所出現

Japan In-depth / 2023年4月7日 0時3分

■ 近隣への波及効果





歌舞伎町タワーのすぐ隣にあるバーの店長に話を聞いた。コロナ禍で閉めた居酒屋に去年8月に居抜きで入ったという。歌舞伎町タワーが建つ事を見越しての判断だった。





店長の栗山氏は、「治安的にさらに誰でも来やすい歌舞伎町になるのではないか。観光客も増えて夜は盛り上がると思う。24時間営業にしたが、空港から早朝着いてホテルにチェックインできない外国人とかが立ち寄ってくれれば」と話す。近隣の飲食店や物販店舗には間違いなく追い風になるだろうし、新宿全体への波及効果は計り知れない。









▲写真 バー「ACQUA 24」ⒸJapan In-depth編集部









▲写真 バー「ACQUA 24」店内 店長の栗山昴之氏とスタッフの中野寛之氏ⒸJapan In-depth編集部





■ 課題は収益性





本プロジェクトは、コロナ禍による計画変更や障害があったが、向かい風を追い風に変えるために、そのシンボルとしてこのタワーを作ると意気込み、今回の開業まで導いたと木村氏はいう。しかし課題も存在している。それはオフィスを一切設けない複合施設のビジネスモデルの収益性だ。





同じように東急が力を入れた渋谷の開発でも、テナント賃料で安定的収益を得るビジネスモデルだが、今回の歌舞伎町タワーは、ホテルやライブハウスなどのエンタメ施設とホテルのみだ。





木村氏によれば、今回の東急歌舞伎町タワーの計画は2018年に国家戦略特区の認定を受け、日本観光立国を目指し、東京都や新宿区から世界のエンターテインメントシティとして作って欲しいと言われていることもあり、物販やオフィスよりもエンターテインメントに振り切ったニーズの方が高いのではないかと考え、チャレンジングではあったが判断したと話した。









▲写真 東急歌舞伎町タワーⒸJapan In-depth編集部





加えてコロナ禍を経て世の中が大きく変わり、オフィスの需要が働き方の変化に合わせて減少した。コロナ前の状態には戻っていないのが現状だ。





また木村氏は、「商業施設について、ECの加速に合わせて物販のあり方も将来大きく変わるはずだ。街にわざわざ来てもらうモチベーションを考えると、エンターテインメント、観光の拠点をつくりだすことが必要だと考え、今回の開発に至った」と背景を語った。





映画館は近隣にも多く存在しているため、通常の映画館よりも席数を抑え、より快適なスクリーン空間で優雅に映画を鑑賞できるプレミアム体験を提供しようとている。また同じビル内にライブハウスや劇場、シネコンがあるという強みを活かし、映像配信や限定グッズの販売、レストランでは映画に登場したものと同じ料理が味わえるといった趣向を凝らすことで競合相手との差別化を図ろうとしている。









▲写真 「109シネマズプレミアム新宿」 プレミアムシートはゆったり。CLASS Sのシートには電動リクライニング機能や充電機能付きサイドテーブルも完備。ⒸJapan In-depth編集部





リアルとオンラインを通じて好きに出会う機会、そこに集う人々の好きへの情熱が交換される場を創出する。この好きへの思いと共に街の未来や文化と多様性を紡いでいくことができるのだろうか。変わりゆく歌舞伎町の未来が楽しみではある。









▲写真 内覧会にはメディア関係者200人以上が参加ⒸJapan In-depth編集部





(了)





トップ写真:東急歌舞伎町タワーⒸJapan In-depth編集部




この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください