「貯蓄」か「投資」か、早めに決断を「新入社員に贈る言葉」その8
Japan In-depth / 2023年4月10日 13時14分
「うちの会社なんて、入るのが簡単じゃないと思うけど、それでも3年続かない新人が多い」
と聞かされたこともあるくらいです。
「辞めてどうする気だ、と質問しても、要領を得ない答えしか返ってこない」
そうです。辞めると決めた以上「上司」と話をしても仕方がない、ということですかね。
本誌でも、古森義久氏が「石の上にも三年」という格言を引いて、とりあえず3年間は先入観なしに働くべきである、と説いています。
基本的に賛成ですが、昨今の、いわゆるブラック企業の実態などを聞くにつけ、不幸にもそのような会社に入ってしまったならば、3年も我慢する必要などない、とも思います。
会社全体が必ずしもブラックでなくとも、直属の上司によっては、とんでもない目に遭いかねませんしね。私自身、食べるための仕事をいくつか経験していますが、よくある「年下の上司によるパワハラ」を腹に据えかねて、1ヶ月で辞めてしまったことがあります。
そいつがまた最後まで、ぶっ飛ばされなかっただけ有り難いと思え、みたいなことを言ってきたので、
「分かった。じゃ、殴っていいよ。2発。ただし、2発で俺をノックアウトできなかったら、その後どうなっても知らないよ」
と静かに応じました。もちろん、相手が本物のケンカなどできないことを見切った上でのことです。たとえ逆上して殴りかかってきたところで、こちらは「受け流して反撃などしない」とまでは約束していませんし笑。
話を戻して、まあ3日で辞めてしまうような人は、そもそも社会人としての適性に欠けているのだろう、と私でも思いますが、先ほども述べたように3ヶ月ほど働いて、会社の雰囲気がある程度分かってきたら、その時点で自身の対応を決めるのは「あり」だと思います。
辞めたければ辞めてもよいのですが、3ヶ月で辞めた、という履歴が残ると、転職(=再就職)は困難をきわめます。
立花隆氏が生前、フリーランス志向の若い人に対して、
「とりあえず100万円の貯蓄をしなさい」
と説いたことがあります。物価高騰の昨今、この金額はいささか過小かも知れませんが、論点はそこではなく、要は、当座の生活に困らないだけのお金、ということですね。
あなたがもし新入社員で、入社3ヶ月目に、どうも自分はこの仕事(会社)に向いていないようだ、と感じたとしましょう。その時は、この言葉を思い出して欲しいのです。すぐに辞めてしまうのではなく、100万円貯まったら辞めてやる、と考えてみましょう。
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