本当に「AIが仕事を奪う」のか(上)ポスト・コロナの「働き方」について その3
Japan In-depth / 2023年4月21日 19時0分
20世紀の終わり頃から人口に膾炙していた(ただし軍事オタク限定)、やがては戦場で無人兵器同士が相まみえ、人が死なない戦争が実現するのではないかという観測が、一時は現実味を帯びたのである。
しかし結論から言えば、そうはならなかった。
敵味方の兵士が上空からいつ襲ってくれるか分からないドローンの影に怯える、という形態の戦いが、今も続いている。人が死なないどころか、すでに一般市民を含めて万単位の犠牲者を出しているのが事実だ。
とは言え、攻撃型・自爆型ドローンに代表される無人兵器が、国家や軍隊の指導者をして戦争を決意させるハードルを低くしたことも、遺憾な現実なのである。
端的に、最新型の戦車は1輛10億円くらいするし、戦闘機となると150億円以上の物もある。なおかつ一人前の戦闘機パイロットを育成するには、年単位の時間と莫大なコストがかかるものだが、ドローンの金額など知れたもので(現にウクライナなど、段ボール素材のドローンまで実用化した)、自爆型と言っても要はラジコンだから、過酷な訓練など必要ない。
繰り返し述べるが、AIを含めたハイテクはツールなのであり、使う人間の心がけ次第で、人々の生活向上に寄与することもあれば、仕事どころか人命まで無慈悲に奪う結果を招いたりもする。太古より、技術とはそういう物なのだ。
次回はもう少し我々の日常生活に関わりが深くて、かつ「AIやロボットで事足りる」と言われる職種について見てみよう。
(つづく。その1、その2)
トップ写真:イメージ 出典:KATERYNA KON/SCIENCE PHOTO LIBRARY
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