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外交イベントは休暇に非ず 正しい(?)休暇の過ごし方 最終回

Japan In-depth / 2023年6月1日 7時0分

いずれにせよ、大いに気を良くしていたであろう岸田首相だが、サミットの「成功」から旬日を待たずして、立て続けに逆風に見舞われることとなった。





ひとつは東京における、公明党との選挙協力の解消で、これについては稿をあらためる。





いまひとつは、長男で首相の政務秘書官であった岸田翔太郎氏が、昨年末、親類縁者を首相公邸に呼び集めて忘年会を開き、赤絨毯に整列しての「内閣ごっこ」やら、日本政府の紋章が入った演説台に上がっての「記者会見ごっこ」など大はしゃぎだった様子が、写真入りで『週刊文春』にすっぱ抜かれた。





首相は当初「厳重注意」でお茶を濁そうとしていたが、与党内からも批判が噴出したことを受け、6月1日付での秘書官交代=事実上の更迭を発表せざるを得なくなったのである。





この秘書官は、年が明けた1月下旬にも、総理の外遊に同行した際、公用車で観光や買い物をしていたと、こちらは『週刊新潮』にすっぱ抜かれている。





外遊という言葉を、そのまま「外国に遊びに行く」意味だと考えていたらしい。





もっとも、一般国民の間でさえ、似たり寄ったりの誤解をしている向きはある。「遊」という漢字の本来の意味は「生まれ育った場所ではない土地に出かけること」に過ぎないので、このことと、1月時点での





「総理のお土産を買いに行っただけで、不適切な行動ではない」(秘書官本人の弁明)





「お土産を買いに行くのも公務と考えている」(首相の弁明)





とを照らし合わせて、あらためて考えていただきたい。





首相という「公人中の公人」やそのスタッフであれば、「外遊」と「物見遊山」の区別はつけるべきであるし、たとえ忘年会であろうとも、時(未だ新型コロナ禍による行動制限が解除されていなかった!)や場所を選ぶくらいの常識は備えなくてはいけない。





今さらこんなことを、わざわざメディアに寄稿しなければならないとは、本当に情けない。





トップ写真:広島平和記念公園内の原爆死没者慰霊碑にウクライナのゼレンスキー大統領を案内する岸田文雄首相(2023年5月21日 広島サミットにて)出典: Eugene Hoshiko-Pool/GettyImages




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