アメリカはいま――内政と外交・ワシントン最新報告 その18(最終回)ユダヤ資本の実態、ウクライナ戦争の展望
Japan In-depth / 2023年6月15日 11時0分
岸田さんが、広島で原爆を落とされて大変だといって、G7でまとめて、断固としてロシアの非道な行動を抑えるというけれど、それがどれほどの実効があるのかということも考えるべきで、私は日本国のあり方そのものに対しての国際社会、国際秩序からの乖離というのを、こういうときには感じてしまいます。
さっきおっしゃったNHKの、アメリカとかソ連がドイツ側に対して残虐行為をやったということですか、それに対してどう思うかと問われても答えに困るのですが。だから戦争はいけないのだ、戦ってはいけないんだというと、アメリカ、ソ連が戦うのをやめたらナチスドイツが全部勝っていたわけですね。大日本帝国も全部勝っていたかもしれない。だから戦争自体にすべて反対というのは、侵略を許す、降伏を促すことにつながります。
でも、ロシアは、ウクライナに対して、そこまでの徹底した残虐行為はまだやっていないという気がするのですけれどね。例えば、もっと、やろうと思えばできると思うのです。それをやってしまうとますます西側の反発を食らう。ポーランドなどは戦闘機を出すとかいっている。ポーランドの反ロシアの、国をあげ、国民をあげての思いというのはすごく強い。だからアメリカ側にも、もうちょっとロシアとの対決ぎりぎりのところまでの軍事的手段を取ってもいいんじゃないか、もっと高度の兵器を提供すべきだとか、そういう意見はあります。
だから、このままの膠着状態が続いていくと、ますます、ウクライナだけを支援していたのでは対中政策が疎かになりますよという意見がアメリカでは強くなっていくかもしれないですね。
(終わり。全18回。その1,その2,その3,その4,その5,その6,その7,その8,その9,その10,その11,その12,その13,その14,その15,その16,その17)
**この記事は鉄鋼関連企業の関係者の集い「アイアン・クラブ」(日本橋・茅場町の鉄鋼会館内所在)の総会でこの4月中旬に古森義久氏が「アメリカの内政、対中政策――ワシントン最新報告」というタイトルで講演した内容の紹介です。
トップ写真: ロシアのミサイル射撃で被害を受けた住宅の前に横たわる車の残骸(2023年6月13日 ウクライナ・クリヴィ・リーフ)出典:Global Images Ukraine/Getty Images
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