NATO、ウクライナ加盟見送り
Japan In-depth / 2023年7月19日 13時31分
宮家邦彦(立命館大学 客員教授・外交政策研究所代表)
宮家邦彦の外交・安保カレンダー 2023#29
2023年7月17-23日
【まとめ】
・NATO首脳会合、ウクライナは水面下で「実を取る」のが本音だった。
・ウクライナ「反転攻勢」の評価、希望的観測で判断してはいけない。
・米国内では「米国は中国よりもロシア対応に専念すべし」との声も。
今週は先週書けなかったNATOサミットの総括と岸田総理の中東訪問を取り上げるが、まずは、いつもの通り、欧米から見た今週の世界の動きから始めよう。ここでは海外の各種ニュースレターが取り上げる外交内政イベントの中から興味深いものを勝手に選んでご紹介している。欧米の専門家たちの今週の関心は以下のとおりだ。
7月18日火曜日 ペルーで反政府活動化によるデモ
【ペルーといえば昔は日系フジモリ大統領で有名だったが、同国内政は同大統領失脚あたりから徐々に不安定化し、2018年に現職大統領が弾劾裁判中辞任して以降は、5年間で大統領が5回交代する事態になっている。「強大化した大統領権限を制限すると、政権が不安定化する」の典型例なのかもしれないが、この種の悪循環は一度始まるとなかなか止まらない。】
米国「気候変動問題」特使、訪中を終える
【このところ国務長官、財務長官、気候変動特使が相次いで訪中しているが、米中関係改善の糸口はまだ見えない。更に、中国の国務委員兼外相が先月から姿を見せておらず、スキャンダルの噂すら聞こえてくるのだから、驚きだ。これではプロの中国外交官が主導する関係改善シナリオ案が中国側から出てくることはないだろう。困ったものである。】
7月20日木曜日 トルコと南アフリカの中央銀行が金利について審議
【ここではトルコを取り上げる。昨年10月の同国のインフレ率は85%超という24年ぶりの高水準だった。6月22日、エルドアンの大統領選勝利後に任命された新中央銀行総裁はようやく政策金利(1週間物レポレート )を8.5%から15.0%に引き上げた。利上げは2年ぶりかつ大幅である。筆者は金融の専門家ではないが、大統領が強く求めている低金利政策をようやく大転換するつもりなのだろう。さすがのエルドアンも経済原理には勝てないということかねぇ。それでも事前の利上げ幅予想が20%だったためか、一か月前、通貨リラは急落した。以上を受けて、今回トルコ中銀は金利に関する判断を下すことになる。】
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