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「マイナンバーカード・トラブル」③~医療DX有用論の行方

Japan In-depth / 2023年7月21日 12時14分

詳しい診療内容や医療情報は医師が書いたカルテで管理・保存される。カルテに記載された医療情報などは、今の段階ではマイナポータルでは、アクセスも出来ないし、利用もできない。しかもレセプトでは、診療や検査の項目だけに限られる。





そもそもマイナポータルにアクセスできなければマイナカードの取得やマイナ保険証との一体化、マイナポイントの取得などができない。私もこのアクセスに何度も失敗し、自治体窓口のお世話になり、やっとのことでマイナカードを取得し、マイナ保険証との一体化、マイナポイントの取得が出来た。公金窓口の登録は不安なのでしていない。





2月末のポイント申請ぎりぎりに、自治体の窓口に申請者が押し寄せ、混乱し、誤入力等の人為的ミスの発生源になったことも、このシリーズ①、②回の投稿で書いた。





そこでスマホを通じて、登録したマイナ保険証を使ってマイナポータルからアクセスを試み、複数の医療機関で受診したデータの取得をしようとしたが、挫折した。パソコンでも、カードリーダーがないとダメなのであきらめた。





また役所の相談窓口に出かけて、教えてもらいながら、システムが設定されたパソコンでアクセスを試みた。幸い、登録されたデータに間違いはなかった。マイナ保険証で診療情報にアクセスしたが、どこの医療機関に何時、診療を受けたかなどのごく簡単な診療・医療情報が分かったに過ぎない。医療機関で発行された紙のレセプト見た方がはるかに簡単で分かり易い。マイナポータルも含めて「利点なし」と答えるマイナ保険証受診者が多いのもうなずける。





こうした目先の当座の利点を強調することも必要だが、マイナポータルは使い方が複雑でおまけに、まだあまり役に立たない。スマホの扱いやシステムに詳しい人には失笑されようが、自らのデジタル音痴には嫌気がさす。デジタル庁とは、別の省庁の担当官僚は、マイナポータルの分かりにくさを、それとなく認め、改良の必要性を認める。それを軽視したツケは大きい。





今回のマイナトラブルが想像以上に広がり、深刻化した原因は、案外、そんなところにも根ざしているのではないか。マイナ保険証の一体化で「持ち歩ける電子カルテ」実現が加速するかもしれないとの期待感と、残念ながら現状との距離感、格差との大きさに戸惑う。





厚生労働省は2023年から医療システムのDX化で遅くとも2030年までに全国の医療機関で電子カルテを標準化し、共用できるシステムにすることを明らかにしている。





詳しく工程表を見てみたい。(④に続く。①、②)





トップ写真:イメージ 出典:hikastock/Getty Images




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