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早稲田の杜の絶滅危惧種 たまにはタバコの話など その1

Japan In-depth / 2023年10月17日 15時0分

だそうである。それでも、今もワセダはタバコに寛大なのだろうか、などと思った。





総本山少林寺にも、実は結構前から喫煙所が設けられているのだが、裏山に面した文字通りの崖っぷちで広さも二坪足らず。囲いもない吹きっさらしで、





「これはさすがに、一種のイジメじゃないでしょうか」





などと感想を述べたことがあるほどだ。私自身は本山で喫煙したことなどないが。





話を戻して、地下鉄早稲田駅近くの喫茶店に立ち寄ったが、ここにはなんと「全席喫煙可」という張り紙がしてあり、テーブルの上には小さなガラスの灰皿が置かれていた。内装も昭和レトロと言えばよいか、昔懐かしい、やや低いテーブルと椅子が並んだ造りで、コーヒーもストレートを日替わりで提供するスタイル。





私はてっきり、今時は「学生街の喫茶店」も、なんちゃらフラペチーノばかりになっているのかと思っていたのだが、これは偏見だったようだ。嬉しい誤算と言えばよいか。





ただ、私を含めて客は3組ほどしかおらず、しかも誰一人としてタバコを吸っていなかったことも事実だが。





高度経済成長と称された1960年代、わが国の成人男性の喫煙率は80%に達していたという。どこの職場でも喫煙所など設けられておらず、デスクでタバコを吸っても、誰も問題にしなかった。





現在はどうなのかと言うと、厚生労働省が今年7月に発表した『国民生活基礎調査の概況』によれば、男性25.7%、女性7.7%が喫煙者であるに過ぎない。男女差が大きい上に、男性の場合は年代別のバラツキが結構見られるのだが、詳述する紙数はないので、関心がある向きは検索していただきたい。





私自身、西暦2002年以来、タバコを吸っていない。





別にワールドカップ日韓大会を記念して禁煙したとか、そういうことではなく、たまたま風邪をひいて喉を痛めた。





それまでは、朝食を済ませたならばコーヒーを一杯、そしてシガリロ(細巻きの葉巻)を一服というのが朝のルーティーンであったのだが、これが「コーヒー→シガリロ→のど飴」になってしまった。





これはさすがにアホだろうと思い、しばらくタバコをやめてみよう、と考えて実行に移したのだが、吸わなければ吸わないで、生活にはなんら支障がなかった。





「禁煙なんて簡単だ。私はもう何百回も禁煙した」





と言った人がいるそうで、なかなか大変なことのように思われているフシもあるのだが、私の場合、吸いたくなれば、またいつでも……という「お気楽禁煙」だったことが、むしろよかったのだろうと思える。





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