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ジョブズが求めた禅、「今」への可能性~福井・永平寺から禅、ウェルビーイング、AIを考える~

Japan In-depth / 2023年10月31日 23時0分

イベントの最後には、参加者全員でiPhoneではなく、「wePhone」を作った。ジョブズやビル・ゲイツはかつて、コンピュータが「一家に一台、1人に一台」存在する世界を目指した。それを今、40人が考え出したアプリでwePhoneを生み出すという試み。一人一人が折り紙にアプリのアイデアを書いて、iPhoneのような細長い台紙に貼り付けた。









▲写真 参加者40人がそれぞれにアプリのアイデアを出し合った「wePhone」(筆者撮影)





「WEはつまり全生物を意味していて、人間中心ではない世界を考える」「ペットの幸せを考えるアプリ」「人々を幸せにするようなことをすれば、幸せになる」「生活禅の世界」―など尽きることなくウェルビーイングのための新アプリが誕生した。ものの10分ほどの間だ。私は「Me」というアプリを作った。自分の過去を振り返ると人との「ご縁」に生かされていることを知る。その積み重ねを記録し、自分と他者の結びつきを確認するアプリだ。





確かに今の不安な時代、人々はジョブズのようなビジョナリーを求めているのかもしれない。しかし、それはもはや1人の人物や、特定のテクノロジーではないのかもしれない。AIが私たちの営みを一部肩代わりしてくれる今、浮いた時間を人類としての「知」を強化することに使える。多くの人の「知」の集合が意味をなすかもしれない。今、「私たち自身」が限りなく大きな意味を帯びてくる。





トップ写真:バナーに使われたのは、小平氏が2003年、銀座のApple Store開店時に撮影したジョブズ氏。珍しく笑っている(筆者撮影)




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