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「豊かな国」はどこへ消えた?(上)こんな日本に誰がした その1

Japan In-depth / 2023年11月20日 17時0分

そもそも2000年代、ビッグマックの価格は一貫して上昇傾向にあったわけではない。





2000年には294円、2005年には250円と、かなり安くなった時期もある。ある年代以上の日本人は、100円でハンバーガーが買えた時期の記憶がある上に、昨年来の値上げラッシュのため、急に高くなった、というイメージを抱きがちなのだろう。





もうひとつ、たしかに米国ではビッグマックが774円もするが、一方では本連載でも以前に触れたことがあるが、ニューヨークのマクドナルドで働く人は、5000円以上の時給を稼げる例が珍しくない。だからこそ1個774円のビッグマックが売れるという側面もあるのだ。





つまり、円安の結果としてビッグマック指数の順位を落としている、というだけでは説明がつかないので、この指数は各国の国民の購買力を示す指針でもある。





端的に言えば、物価高騰は世界的な問題だが、米国では景気回復の傾向に伴って賃金も上昇しているのに対し、日本では、よく言われるように30年間まったくと言ってよいほど賃金が上がらず、そこへ「値上げラッシュ」に見舞われたものだから、多くの人が困窮に陥っている。





その値上げラッシュの原因についても、巷間よく聞かれるのは、ロシアによるウクライナ侵攻のせいでエネルギー価格が高騰した、というものだが、本当にそこまで簡単な話であろうか。私にはそうは思えない。





具体的にどういうことかは、次回。





トップ写真:ビックマック(イメージ) 出典:Artur Reznik / Getty Images




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