1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

届かない国民の声。生きづらい日本社会を変える一歩に 映画『ヤジと民主主義 劇場拡大版』

Japan In-depth / 2023年11月28日 11時0分

▲写真 路上で年金制度についてのプラカードを掲げる人(配給会社提供)





■テレビの報道力の低下とエコーチェンバーの問題





しかし、対岸の火のようだと感じているとしても、そのこと自体を知っていればまだマシかもしれない。というのも筆者は『ヤジと民主主義』を見るまで「ヤジ排除問題」を知らなかったのだ。発生当時、帰国したばかりで身辺が慌しかった事情もあるが、ネットニュースやSNSを中心に情報収集していたことによりエコーチェンバー現象が起きていたと考えられる。





テレビのニュース番組は、放送すれば視聴者が目にすることもあるが、ネットニュースは、意識して積極的に網羅的に情報を集めなければ偏りが起こってしまう。





しかし、エコーチェンバーが起こるとわかっていてもテレビ番組を見る気にならないのは昨今はテレビの報道力と影響力が下がりつつあると感じているからだ。だが、情報を広く伝えるという点ではテレビは魅力的だ。





そこで、再びテレビが力を取り戻すためにはどんな働きかけをするべきなのか、山﨑監督に聞いてみた。





山﨑監督: 僕は、社会問題に共に取り組んでくれる仲間を増やすことが重要だと考えます。その仲間を増やすため、今の若い記者たちと一緒にドキュメンタリーを作っています。若い人たちにテーマを与え、取材させて、一緒に考える。例えば、『ヤジと民主主義 劇場拡大版』を取材した長沢祐(ながさわたすく)という若い記者がいますが、彼には「生活図画事件」という戦時中に絵を描いただけで治安維持法を理由に警察に逮捕された102歳の男性を取材してもらっています。仲間が増え、それが日本各地のメディアにも広がっていけば少しずつ変わるかもしれません。









▲写真 ヤジ排除訴訟で「これが民主主義か!」などと書かれた紙を掲げる原告ら(2023年6月22日 札幌市・中央区、札幌高裁前にて):配給会社提供





ーーーーーーー





ドキュメンタリー映画『ヤジと民主主義 劇場拡大版』は、この国に暮らす人々に問いを投げかける作品だ。鑑賞後は賛成/反対どちらの意見もでるだろう。だが、それでいい。どんな意見も、国民の声であることには変わりなく、それが対話の始まりになるのだから。






https://twitter.com/yuji_sappro/status/1724762919584649342




(X:旧Twitterの埋め込み機能を使っています)





■『ヤジと民主主義 劇場拡大版』
12/9(土)よりポレポレ東中野、シアターキノほか全国順次公開
配給:KADOKAWA ⒸHBC/TBS

■スタッフ





語り:落合恵子 取材:長沢祐 制作・編集・監督:山﨑裕侍 
プロデューサー:山岡英二 磯田雄大 鈴木和彦
撮影:大内孝哉 谷内翔哉 村田峰史 編集:四倉悠策
MA:西岡俊明 音楽:織田龍光
製作:HBC北海道放送 
配給:KADOKAWA 宣伝:KICCORIT
2023年/日本/100分/ステレオ/16:9  
ⒸHBC/TBS
公式HP:http://yajimin.jp/ 
公式twitter: https://twitter.com/yajimin1209





トップ写真:ヤジ排除を抗議するデモ(配給会社提供)




この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください