1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

オススメ見逃しドラマ(上) 年末年始に備えて その3

Japan In-depth / 2023年12月20日 13時3分

 忘れてはいけないのが、本庁捜査一課の管理官ながら、いつしか青島と名コンビのようになってしまう室井慎次を柳葉敏郎。


 彼の役柄がなぜ重要かと言うと、警視庁と所轄の警察署が「本店と支店」などと称され、現場の刑事たちがエリートたちに顎で使われる、警察組織の理不尽がよく描かれていたし、自ら信じる正義のためには、処分覚悟で命令をはねつけることもある、上記の面々の気概も、人気を博した理由のひとつに違いないと思えるからである。


 普段はただひたすら上層部に媚びへつらう、中間管理職の悪しき典型のような神田署長(北村総一朗)が、


「うちの刑事は出来損ないだけど……命張ってんだよ!」


 などと警察官僚を一喝するシーンは私でもしびれた。


『七人の刑事』や『太陽に吠えろ』など、昭和の刑事ドラマが分かりやすい勧善懲悪に徹していたのに対し、警察組織の理不尽な一面がよく描かれていた。


少々デフォルメが過ぎると言おうか、さすがにこれはないだろう、と思えるエピソードも出てくるが、まあ「この物語はフィクションです」ということで笑。


 同じく警察を舞台にしたドラマだが、交通課の婦人警官がなぜか次々に凶悪事件に遭遇するというのもある。


 2002年に日本テレビ系で放送された『逮捕しちゃうぞ』というのがそれだ。


 原作は漫画(藤島康介・著 講談社)で、今年続編が再スタートした。


 アニメもあるが、私の「推し」は上記の実写ドラマで、交通課の婦警二人組がパトロール中、スーパーの防犯訓練とは知らずに、強盗犯役の警察官をボコボコに……というシーンから始まると言えば、大体どういうテイストか想像がつくのではないか。


 抜群の運転技術を持つ小早川美幸(原沙知絵)と、並外れた身体能力を持つ知事元夏美(伊東美咲)がダブル主演。二人にとって目の上のたんこぶのような交通課長を渡辺えり子。


 格闘シーンも多いが、なぜか回し蹴りが多用される。これは護身術あるいは逮捕術としては理にかなっていないのだが、どうしてドラマの婦人警官の制服はミニスカ・ポリスまがいなのか……という問題とも併せて、分かりきった疑問は深掘りせず、美脚の大サービスを享受すればよい。そういうドラマだ。こういうことを述べた後ではフォローにならないかも知れないが、女性が見ても痛快で楽しいと思う。 


 楽しんで見つつも、色々なことを考えさせられるドラマと、本当に何も考えずに楽しめるドラマと、どちらがよいかは好みの問題だが、私がオススメするドラマは、大抵前者である。


 他のドラマについては、次回。


トップ写真:歩行者で混雑する渋谷スクランブル交差点 ( 2016 年 5 月 19 日)


出典:Eric Lafforgue/Art in All of Us /Getty Images


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください