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オススメ見逃しドラマ(下)年末年始に備えて その4

Japan In-depth / 2023年12月22日 11時0分

1話完結方式で、それぞれ「茶の湯の回」「明け烏の回」と言ったように、古典落語の定番の題名でもって、前述のようにその世界観を現代のドタバタに置き換えて話が進む。





それぞれの回で、出演者が江戸時代の庶民に扮装(あれはコスプレの粋を超えている)して、元ネタである落語の世界観を再現するのだが、伊東美咲の花魁は圧巻だった。





メグミという役名で、仕事はバスガイド。しかし男を食いものにする魔性の女という「裏の顔」も持つ。バスガイドの衣装もキャバ嬢姿もはまっていて、失礼な言い方ながら出演時28歳だった彼女は、旬の女優ならではのオーラを放っていた、ということだろう。





こういったトリッキーな演出の反面、話芸で人を笑わせる難しさや芸に取り組む者の葛藤、さらには、前述の奇妙な関係から、いつしか本物の親子にも勝る絆が生まれてくる、といった事柄も、よく描かれていた。このあたりがクドカンの真骨頂だと思う。





話を戻して、このドラマはやはり、落語についての基礎的な知識があると、数段面白い。





逆に言うと、十全に堪能するには、それなりの予備知識が求められるということになる。





この点『あまちゃん』は、アイドルを目指す女の子の話なので、いたって分かりやすい。こちらの方が人気を博したのも無理はないのかな、と思い至った。





そうではあるのだけれど、このドラマを見て落語に興味を持っていただければ、それもまた結構なことだ。実際にお笑いコンビ「ナイツ」が語っていたことだが、このドラマが好評だったおかげで、浅草の演芸場に客が戻ったそうである。





もうひとつは『女王の教室』。2005年、日本テレビ系「土曜ドラマ」で放送された。 





毎回冒頭に、子役(=児童役)の声で、





「この物語は、悪魔のような女教師と小学6年の子供たちの闘いを描いた1年間の記録」





というナレーションが流される。





天海祐希演じる女教師の役名は阿久津真矢(あくつ・まや=略してアクマ)。ナレーションにある通り、女王どころか独裁者のように教室を支配し、生徒たちに対して、





「いい加減目覚めなさい」





という決め台詞をはじめ、数々の辛辣な言葉を浴びせかける。





それまで学園ドラマというと、青春ドラマという別名もあったくらいで、体育会系で便所の100ワット(無駄に明るい、という意味。昭和の流行語)みたいな教師が、えてして学業が振るわない生徒たちを善導する設定と相場が決まっていた。





ところがこのドラマの担任ときたら、テストの成績が悪いと「代表委員」に任命されて雑用を押しつけられるなど、スパルタの域を超えた教え方をする。





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