今年は「年越しどん兵衛」でも食べようか笑 年末年始に備えて その5
Japan In-depth / 2023年12月28日 23時0分
林信吾(作家・ジャーナリスト)
林信吾の「西方見聞録」
【まとめ】
・CMがきっかけで、「どん兵衛」不買運動が起こる。
・筋違いな不買運動、コアな消費者からも市場からも事実上相手にされない。
・商品を自分の金で買う行為を止め立てしたり、非難する権利など何人にもない。
どん兵衛というカップ麺の存在は、もちろん知っている。ただ、これまで買って食べたことはなかった。理由は、カップうどんだからである。
私とうどん文化の関わりについては、昨年『愛菜よ、死ぬな!』という記事を掲載していただいたので、詳細はそちらに譲るが、小腹が空いた時など、消化がよくてすぐエネルギーに変わるから、重宝な食べ物であることは間違いない。
実際に私は、冷凍庫にパックのうどん玉をいくつか常備してある。ヤカンではなく鍋で湯を沸かし、沸騰したところにうどん玉を入れ、ほぐしてから湯切りして丼にあける。そこに卵を割って、つゆ(醤油でもよいが、やはりだし汁がよろしい)をかけたら釜玉の出来上がり。時間も手間もカップ麺と大差ない上に、むしろ安上がりだ。好みでパスタ用の明太子ソースやミートソースなども「あり」だと思う。
そうした次第なので、モデルのアンミカが、
「サイキョウ(最強)ドンベー ラブ デリシャス 私は200食たべた」
などと唄うCMを見せられたところで、まあノリの良さは認めるにせよ、
「だからどーした」
という程度に受け流していた。このCMがきっかけで不買運動が起きたと聞くまでは。
事の発端について、詳細までは分からないが、マスメディアが取り上げるきっかけとなったのは、12月8日に新藤加菜・港区議が、くだんのCM動画を自身のX(=旧ツイッター)に引用した上で、
「密入国者をCMに使う企業は許されて、トランスジェンダーの問題を指摘した本は出版停止に追い込まれる世の中、ホントに嫌だ。キモすぎ。」
などと投稿したもの(@kanashindo)。公人が知名度の高い芸能人を「密入国者」と決めつけたとあっては、ことは穏やかではなく、炎上した。その後12日付で、
「ご本人が否定したとのことで、一度削除はしております」
と投稿しつつ、擁護の声も数多く寄せられたと、当人は主張しているが。
たしかにアンミカの出生地(1972年生まれ)は韓国の済州島で、4歳の時に一家で大阪に移住している。なんでも、彼女の半生を描いた再現VTR(編集部注:TBS系列『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』2017年3月24日(金))が放送された際、
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