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激変するグローバルパワーバランス Part1「どうなる中国!」Japan In-depth創刊10周年記念対談 ジャーナリスト古森義久

Japan In-depth / 2024年1月3日 14時49分

古森: 重要なポイント。アメリカの中国研究学者の間でもいままさに議論が集中している。一つの考え方は、間違いなく中国経済は今衰退し始めている。内部の問題がいろいろあってこのまま行くと国民の大半が習近平政権に対して不信を深める。だから外に向かっていくゆとりがなくなるんじゃないか?という考え方が一つ。





一方、中国がずっと重ねてきた軍事力増強には勢いが付いている。アメリカ海軍を上回るだけの数の戦艦があるしミサイルもある。台湾を攻める能力はかなり持っている。このまま中国が衰えたら台湾を攻略できなくなっちゃう。台湾を中華人民共和国に組み込むと言うことは、中国共産党にとっては国是というか党是というか、自分たちの存在意義に関する最重要なこと。なら今やっちゃえ、そういう風に動くんじゃないか?と見る専門家もアメリカの中にいる。





ただし、アメリカの軍事力はまだ強い。中国が台湾を攻撃したらアメリカが必ず介入してくる。「台湾関係法」というのがあって介入するともしないとも言っていないが、中国側からすると(米が)介入するかもしれない。アメリカを敵とする正面からの米中戦争は中国は今できない。非常に複雑なパワーゲームの読みです。





・台湾有事 日本はどうする?





安倍: 日本において台湾有事にピンと来てない日本人がほとんどかと思う。ある専門家はもし中国が台湾を攻略する時に真っ先に何をするかといったら、日本にある米軍基地をたたくといっている。まず長距離ミサイルが飛んできて(米軍の戦闘機などを)出動させなくする。これはつまり日本が攻撃されるのと同じです。





古森: そうなれば日本は選択の余地がない。アメリカと一緒に闘うということになる。ところが中国は戦略としてアメリカをとにかく介入させないようにして台湾を攻めるために色んな事をやる。プーチンがやったように戦術核兵器の恫喝によって、アメリカが台湾有事に加わらないようにするオプションを当然中国は考える。





安倍: 言葉だけで十分な抑止力があるということですね。





古森: 中国は在日米軍基地をまずたたく。アメリカの専門家が言っているシナリオでも一番確率が高い。もしそうならなかった場合はどうするか。国政の場で議論さえない。





今のアメリカは日本に対して非常に期待と希望が高い。信頼も高い。それは岸田さん、安倍さんにさかのぼって、台湾有事があったら日本はアメリカと一緒になって軍事行動も含めてやるんだというような意味の発言を総理大臣はワシントンでやってるからです。防衛予算も増やす。アメリカと一体になってやるって見える。今のアメリカ側の日本に対する感じはいい。日本は本当にいい国で同盟国でありがたい(と思っている)。





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