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ちょっと風変わりなアメリカの「節分」

Japan In-depth / 2024年2月4日 14時36分

パンクサトーニーで「お天気占い」を行うのは「フィル(Phil)」という名前がついたグラウンドホッグで、なんと、イベントが始まった19世紀から生きているということだ。計算すると130歳以上ということになる。毎年、ありがたいご託宣をくださるので、皆、フィルを一目見ようとこの町に集まる。





とはいうものの、実際のグラウンドホッグの寿命は長くとも10年程度だそうで、何代にも渡るグラウンドホッグが「フィル」を襲名していると思われるが、公式の「パンクサトーニー・グラウンドホッグ・クラブ」の説明によると「フィルは長寿の秘薬を飲んでいるので、百数十年、ずっと生き永らえている」そうである。





グラウンドホッグ・デーを迎えた今日。





フィルの天気占いに、数千人の人々はがご託宣を伺うために夜明け前から集まり、日の出の7:30と同時に(実際の日の出は7時すぎ)インナーサークルと呼ばれる公式クラブメンバーが、切り株を模した小屋にいる(実際は閉じ込められている)フィルのドアの錠前を外し、出てきたフィル(叩き起こして無理やり引きずり出す)のご託宣をメンバーが聞き取り(グラウンドホッグ語で聞くという)、結果を人々に発表するという(今、伺ったばかりのご託宣のはずだが、メッセージは書かれている)流れだ。





(イベントの公式映像はこちら:Groundhog Day 2024 Prediction: Punxsutawney Phil does NOT see his shadow)





こんにち、パンクサトーニーでのグラウンドホッグ・デーはドイツ系移民の人々の誇りである。





「フェルソムリング(Fersommling)と呼ばれるこの日の社交イベントでは、ペンシルベニア・ダッチ(ペンシルベニアドイツ語)という言葉しか使ってはならず、うっかり英語で話した者はペナルティーとして1単語に付き5〜25セントを罰金箱に投げ入れなければならない(ペンシルベニアドイツ語、とは、1985年のハリソン・フォード主演「刑事ジョンブック目撃者」でアーミッシュ、と呼ばれる人々が話す言葉である。現在も北米に30万人の話者がいるという。ちなみに「ダッチ」というのはオランダ語を指しているのではなく、ドイツ語を指す「Deutsch」から来ている)。





「元祖」を勝ち取ったパンクサトーニーの町であるが、全米各地で今でも、同様のイベントが行われている。





我が地元のNYでは、スタッテン・アイランドの動物園にグラウンドホッグの「スタッテン・アイランド・チャック」がおり、今日は朝7:30からパンクサトーニーと同時進行で同じ内容のイベントが行われた。





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