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ECで地域を救えるか 立ちはだかる課題とウェルビーイングについて考える

Japan In-depth / 2024年2月11日 23時0分

一般社団法人スマートシティ・インスティテュート専務理事の南雲岳彦氏は、地域幸福度(ウェルビーイング)指標について解説。客観指標と主観指標のデータをバランスよく活用し、市民の暮らしやすさと幸福感を指標で数値化することで、その地域における潜在的にニーズが可視化されて課題解決へのアプローチが比較的容易になると、鎌倉を中心としたエリアを100万人マーケットと見立てた例を出しながら話した。





パネルディスカッションでは、これらの情報を踏まえて、地域の魅力を生かしたビジネスモデル構築について議論された。









▲写真 宮城大学 食産業学群 講師緩鹿泰子氏 ©Japan In-depth編集部





宮城大学 食産業学群 講師の緩鹿泰子氏は、コロナ前と後でのECの需要が変化してきていることに言及。外出制限によりECで食品を求める人が増えたデータを発表したが、一方で地方におけるECが広まっていくかは別の話しであり模索しているところだという。









▲写真 日本政策総研 理事長 兼 取締役の若生幸也氏 ©Japan In-depth編集部





日本政策総研 理事長 兼 取締役の若生幸也氏は「サンダース氏が発表した日本におけるEC利用者が14%という事実に驚いたと同時にECの可能性を感じた」と話し、実店舗における売上は1割だがネットでの売上が9割という楽器店を紹介。ECの消費者が実店舗を訪れることを「まるで聖地巡礼のよう」と表現し、実店舗の在り方を見直す面白さを語った。





また、北海道砂川市のいわた書店の「一万円選書」というサービスについて、「ECサイトが行っているオススメリストの人力版とも言えるアイデアであり、実店舗とオンラインの店舗が融合している中で実店舗の強みや価値を考える参考になるのでは」と話した。





■ 地方におけるEC普及の課題とウェルビーイングの向上





パネルディスカッションは、買い物難民への対策やECとウェルビーイングの両立という議題へと変わっていった。2024年問題によって物流が減る中、ECだけが解決策にはなり得ないだろう。課題を洗い出してロジックツリーを作ることで多角的なアプローチが必要となる。





前出の緩鹿泰子氏は、買い物難民のために生鮮食品などを積んだ買い物バスのサービスがあるが、便利である一方、品揃えの少なさという課題を挙げた。また高齢者に宅配弁当を届けるサービスが普及しており、配達員が見守りを兼務しており地域コミュニティができているとも話した。





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