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日食に全米大興奮 不測の事態も!?

Japan In-depth / 2024年4月3日 17時22分

先日、日食を報じるメディアを見ていて驚いた。





日食の通り道にあたる多くの州で、当日の4月8日、学校を休校、もしくは生徒を昼前に下校させるところが多いというのだ。





何が起きているのか。





調べてみると、例えばテキサス州では当日、なんと「予告災害宣言」が出されていた。

日食が災害・・・・





テキサスでは郡単位で、食料とガソリンを備蓄しておくようにとの勧告がなされていた。皆既食率101.4%のダラスなども含め、何百万人の人びとが日食を見ようと沿道に出てくることが予想され、大渋滞が発生、不測の事態を招く可能性があるからとの判断であるという。





2017年の日食にはそのような報道はなかったと思う。





NASAのサイトによれば、前回2017年の日食と、今回の日食の大きな違いは「日食の通り道」にあるという。2017年の皆既日食は「ほぼ全部田舎を通過」したのに対し、今回の日食は「都市部を多く通過」する。





今回の皆既日食は、ざっと見ただけでも、ダラス、ヒューストン、シカゴ、インディアナポリス、デトロイト、クリーブランド、ニューヨーク市、ボストンなどの近郊、もしくはその都市そのものを通過、となっており、都市部では、予想し得ない混乱も考えられ、安全上の懸念があるという。





サイトによれば、前回と比べて、今回は一か所における太陽が欠けている時間も長い。





混雑する都市部で、皆が、いっせいに太陽を見るために上を向いている状態を想像すれば、交通事故や、安全上の懸念も理解できなくもない。都市部で暗くなった時を狙い、悪巧みを考えるものもいるかも知れない。





学校の休校判断は、日食の時間が学校の終業・下校時間と重なることもあり、生徒の安全を考慮した上の決定、というわけだ。これはテキサス州だけの決定でなく、他の11州でも同じく、休校とする自治体もかなりある。





しかしながら、他方、これら「日食の通り道」では、ここぞとばかりに「日食ビジネス」も盛んである。





次に、アメリカで皆既日食が観測できるのは2044年とのことで、この先、20年はアメリカで皆既日食は見られないことをウリに、現在、SNSなどではそれを根拠とした宣伝が溢れている。





ニューヨークでは冒頭の「I LOVE NEW YORK」のサイトなどで「ニューヨークで日食を見よう」と州外からの観光客の誘致にやっきである。しかし、ニューヨークに限らず、皆既日食の通り道にあたる風光明媚とされる田舎へ、瞬間的とは言え、一斉に観光客が押し寄せる可能性のあるオーバーツーリズムの懸念も指摘されている。





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