情は人のためならず「想像を超えた難事の日々」海外邦人を支える元外務省医務官のメッセージ
Japan In-depth / 2024年4月8日 23時30分
海外からの帰国後、さらに外務省退職後も、世界の医療事情・医療制度の違い、大規模災害・テロ対応方法などについて、各地でお話させていただいています。救急車が無料、いつでもどこでも安価で最良な医療が受けられる日本のシステムを、サステナブルなものにするには今後何が必要かについてもお話しています。
平和な日本ではありますが、地震・津波他の自然災害のみならず、安倍元総理銃撃事件、岸田総理爆弾投下事件も発生しました。銃撃事件のニュース映像を見て、誰一人として伏せていない、逃げていない状況に驚き、テロ対応の基本について、日本医師会他でもお話させていただいています。
海外で大規模事案が発生した際の邦人退避(日本への避難)のために日頃から備えておくべきことをテーマに、東京(ジャムズネット日本)と岩手(日本災害医学会)でシンポジウムを行いました。この邦人退避関連シンポジウムは基本的には在外の邦人向けの内容ですが、実は裏テーマがあります。それは、日本国内にいれば安全か? 日本から海外へ退避しなければならない事態は来ないのか? 日本人が避難民となって他国にお世話になることはないのか? という点です。
ここ数年を見ても、自然災害以外にも、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとハマスの戦争、近隣でも台湾情勢の不安定さが懸念されており、長く安全神話が続いてきた日本にも危機が迫っているように感じています。
昨年はウクライナから避難されてきた邦人(奥様がウクライナ人の妊婦さん)の帰国時の病院手配のお世話をさせていただきました。その彼(ブログ名は“永遠の旅人”)が言っていたことの中に、ウクライナ人の国民ですら、ロシアが本当に攻めてくるとは97%の人が思っていなかった、という言葉がありました。“想像を超える事態”は政治の場でも起こるのです。そして、そうした事態のために我々は日頃どうしたら良いのでしょうか?
“永遠の旅人”さんのブログの記載の中に、一時避難していたポーランドでは、日頃の両国関係が良好であったため大変親切にしてもらっていた、との記載がありました。東日本大震災が発生した際、当方はタンザニアで勤務していましたが、いてもたってもいられず、NYのジャムズネットのメンバーと共に被災地に支援に来ました。福島原発爆発事故もあり、米国人には退避勧告が出ていました。被災地で印象的だったのは、真っ先に支援に来ていた国々の活動でした。それは、トルコであり、イスラエルであり、台湾等でした。
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