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公開情報を納税者に隠す防衛省のインテリジェンスの欠如

Japan In-depth / 2024年7月19日 1時9分

 だから世間ではありえないような稚拙な嘘をつく。以前、スーダン派遣部隊の日報は廃棄したと「嘘」をついた。だが日報は存在し、結果陸幕長と防衛大臣が辞任する事態に追い込まれた。常識的に派遣部隊の日報は基礎的な資料で保管されるのが当たり前だ。都合が悪いからといって廃棄などしない。 そういう当たり前が分からなくなって嘘をついたのだ。


 防衛省が「改革」をするときに「識者」や「専門家」を招いた審議会や委員会を使うことが多い。だがそれらの会議に「識者」や「専門家」は殆どいない。いても防衛省に異を唱えない利益関係者だ。その結論を「改革」に活かすというのだから「改革」は常に成功しない。


 この防衛省や自衛隊の閉鎖体質の「共犯者」が記者クラブだ。防衛省記者クラブはマンションなどの管理組合と同様の一民間任意団体だ。その民間任意団体が当局と協力し、非会員のメディアや、フリーランスを記者会見やその他の取材機会から締め出している。防衛省では会見はその一民間任意団体である記者クラブが主催している。そして大臣が嫌がるような質問はしない。つまり国民の知る権利からの防波堤として機能している。


 しかも記者クラブの記者は単に辞令で配属されているだけで、軍事の素養がない。彼らが防衛省や自衛隊からのレクチャーや勉強会でのみ知識を得ていくので「洗脳」されていく。


 このような防衛省や自衛隊の隠蔽体質やそれを是とする組織文化を変えていかなければ、自衛隊は自壊に向かっていくだろう。


トップ写真:タレス・オーストラリア社が展示したブッシュマスター(フランス、パリ 2024年6月)


出典:筆者撮影


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