【自民党総裁選挙】6 河野太郎氏「政策分析」と「人事評価」
Japan In-depth / 2024年9月24日 15時0分
・個人にとっても企業にとっても躍動感ある労働市場を創り出す
・社会保険料が「現役世代の賃金課税」となっていることを改める
・メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の組合せによる新・日本型雇用で、給与が構造的に上がる労働環境をつくる
・データに基づいた投資を行いやすくするために、地域におけるサービスの需要をオープンデータ化し、企業と共有しながら地域活性化につながる産業を創り出す(交通(ライドシェア)、医療・介護、教育、小売)
・人的資本に投資する仕組みを作る(伝統工芸の技術、旋盤など高度な物作りの技術、高度なプログラミング、地域コーディネーター等)
・リスキリングを受けやすい社会環境を整備する
・規制改革を断行し、社会的課題解決をキーワードに、民間主導の投資の好循環を創り出す(自動運転、スマートグリッド、GX、廃棄物・循環型経済)
【出典】河野さん政策
筆者が「日本経済をターンアラウンドする」という政策を提案しているが、ほぼほぼ一致する内容になっている。
課題は、特にない。あえて指摘するなら、現在のデジタル庁での政策推進面だろう。「自治体情報システム標準化」という全国の自治体で20業務(住民基本台帳、印鑑証明、戸籍、個人・法人・固定資産税、介護保険、障がい者福祉など)のシステム開発業務がある。簡単に言って、各自治体が使用しているこれらのシステムえを新たに開発し、AWSなどのクラウドに令和8年3月までに移行しなくてはならないというものだ。全国の自治体の多くが苦労し、スケジュールが遅れている。
システム経費は当初の30%のシステムコスト削減目標は達成どころか、逆に数倍になると予測されている。デジタル庁の部下には自治体現場を丁寧に聞いたうえで、事情を踏まえて、理想と現実のギャップを理解させたうえで、適切なプロジェクトの進め方か大胆な意思決定をしてもらいたい。
一度にやるので各ベンダーは人手不足で開発が遅れている。なぜ一律一気にやるのか。地方自治体では各システム導入・移行が一気に集中する、その負担を理解しているのか。期限まであまりに時間がなさすぎて、自治体職員の疲弊は相当のものである。
また、大手ベンダーが契約先ではあるが、実際のところ、個々のシステムは地方のシステム開発ベンダーが開発していたり、ゼネコンみたいな下請け構造がそこにはあるのにそこには手をつけない。確かに「公共サービスメッシュ」という、国民のあらゆる手続きがスマートフォンで60秒で完結する社会を実現するという長期的な目的は素晴らしい。しかし、プロジェクトの進め方があまりに問題が多い。
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