【自民党総裁選選挙】7 小林鷹之氏「政策分析」と「人事評価」
Japan In-depth / 2024年9月26日 13時42分
今回の裏金事件、統一教会との関係など自民党政治の本質的な問題が明らかになった。利益集団が政治へのアクセス権や影響力をカネや選挙で応援する対価と引き換えに得て、色々と影響を及ぼしていた。政治家と利益集団の持ちつ持たれつの関係性こそ問題の本質である。なので、企業・団体献金の廃止に踏み込み、新しい政党像を打ち出さないと自民党は再生できない。
そもそも過去、政党助成金との引き換えに行った企業・団体献金の廃止の約束があったはず。反故にされてきたこの約束の実現はいつなのだろうか。彼がたびたび口にする「政治責任」は問われないのだろうか。
◆人事評価
筆者は人事評価の専門家として「政治家の人事評価」などを提起してきた。ここで、「首相の人事評価」を考えたい。総理大臣の「能力」「成果が出せる行動特性(コンピテンシー)」は以下になる。
◆1.未来の方向性を示せる、共有できる
◆2.組織マネジメントができる
◆3.決断・意思決定ができる
これをしっかりできれば十分なのだが、小林さんをこの視点を細かく見ると以下のようになる。
子供のころから、政治家を目指し、総理大臣を目指し、ここまでやってきた。部活と勉強両面でも体力と気合で頑張り、文武両道を実践。大蔵省・財務省でも「次官候補」と言われるほど活躍。政治家になってからも、外交力を中心に、経済安保などの専門性を磨いてきた。
「宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動に関する法律案(宇宙資源法案)」、環境負荷の低い合併浄化槽への転換を推進する「浄化槽法の一部を改正する法律案」などの議員立法を主導して成立させるなど実績を積み重ねてきた。
義理と恩義を重視したその人格で、多くの人にしたわれてきた熱い情熱と努力の人。日本社会のために粉骨砕身頑張ってくれる政治家ではあるだろう。
就職氷河期世代ゆえの苦しみも知り、若い人の閉塞感、社会の危機的状況も知る。「足元では物価が高騰し、実質賃金が上がらず、暮らしが良くなったという実感が得られない。
「地方は、人口減少が進み、疲弊しています。この停滞感を打破し、活力ある社会を取り戻さなければ、日本は世界の中で埋没してしまう。これから数年間の私たちの歩みが、数十年後の日本の未来を大きく左右する。もはや猶予はありません。ビジョンを掲げ、進むしかないのです」と危機意識を語る小林さん。「日本人のマインドを変えたい」と語る小林さんに期待したい。
トップ写真:小林鷹之氏
出典:衆議院議員 小林鷹之
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