トランプ氏はなぜ勝ったのか ドーク教授の分析 その12(最終回)日本の「普通の国」への道
Japan In-depth / 2024年12月22日 11時0分
古森義久(ジャーナリスト/麗澤大学特別教授)
「古森義久の内外透視」
【まとめ】
・古森氏は、日本はLGBT反対が多数派だが、マイノリティの迫害はしないと述べた。
・ドーク氏は、アメリカのLGBT運動が本来の家族の在り方を危機に晒すと言う。
・両者は、日本が西洋のLGBT文化を盲目的に模倣すべきではないと主張した。
古森義久「LGBTへの反対は日本でも多数派だと思います。ただしそういう志向の人たちを迫害するわけではない。寛容になるけれども、自分はその仲間ではない、という構図です。日本では伝統的に男色などを許容する文化はあったとされています。ただしその文化が日本全体の政治までを動かすという気配はありません。
しかしドークさんの『日本は普通の国になりたければ、アメリカ風のLGBT志向には追随するな』という指摘はおもしろいと思いました」
ケビン・ドーク「いまアメリカでのLGBT運動が提起しているのは家族の本質という課題です。家族の本来の自然なあり方までが危機に瀕しているのです。家族は社会の基盤です。だから、すべての人々は、宗教に関係なく、この性道徳の革命が社会自体の革命であり、社会とともに国家の革命をどのように構成していくかを理解する必要があります。
大人は子どもに対してどのような責任を負っているのでしょうか。 社会や国家は、子どもが実の親に育てられることで、より健全になるのでしょうか? それとも、共産主義国のように、国家が共同体で子供を育てれば、社会はよりよくなるのでしょうか。
性的行動と子供を産むことを分離することには、どんな意味があるでしょうか。とくに2人の男性、あるいは2人の女性が自分たちの家で子供を育てたい場合、どのような意味を持つのでしょうか。それが本当に子供たちの最善の利益になるのでしょうか。多くの調査研究が、子供たちは自分の家に父親と母親がいるとよりよい人間に育つことを示しています」
古森「子供は父と母に育てられるのが最も自然で健全である、というのは万国共通の真実でしょう。もっともこんなことを述べただけでも、LGBTへの偏見だとか不当な攻撃だとみなされかねない、というのが最近の状況ですね」
ドーク「要するに、近年はキリスト教徒がLGBTの行動の正常化に対する闘いを主導してきましたが、根本的な問題はキリスト教の神学よりも広範であり、自然法の範疇なのです。日本語で『自然法』、あるいは『天地の公道』と述べても、理解されるかどうかはわかりません。
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