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【海外発!Breaking News】チョコやポテチしか食べられなかった8歳少年 催眠療法で野菜や果物が食べられるように 『1-2-3アプローチ』とは?(英)<動画あり>

TechinsightJapan / 2023年10月26日 20時55分

ハイジさんはロッコ君の栄養不足を心配して栄養士に相談したが、ビタミンなどの栄養素を多く含む粉末飲料“ネスクイック(Nesquik)”を勧められただけで、根本の解決にはならなかった。ハイジさんが自身で調べてみると、「回避・制限性食物摂取症(以下、ARFID)」という病気に行き着いた。栄養士や心理士も「恐らくそうだろう」と同意したものの、この病気について詳しいことは何も知らなかったという。



専門家から助けを得ることができず、「周りの人に悪い親であると思われているような気がして、いつもそればかり考えていました」とハイジさんは悩み続けた。ところがある日、オートキャンプ場へ出掛けた時、売店の女性が「私もARFIDだった」と打ち明けてくれ、認知行動療法士のデイヴィッド・キルマリー氏(David Kilmurry)に出会って治ったと話してくれたのだ。ハイジさんは早速、デイヴィッド氏に連絡を取り、その日の夜に治療を受けることになった。

デイヴィッド氏は催眠療法により、食物恐怖症で8年以上もチーズサンドしか食べられなかった10歳少年や、20年間も摂食障害で苦しんでいた女性を救った過去を持つ。

テックインサイト編集部では、デイヴィッド氏に取材を行い、催眠療法の詳しい方法について尋ねた。

「催眠術を掛ける前には、治療のために様々なテクニックを使います。事前に両親からこれまでのバックグラウンドや、現在食べられるものなどの情報を教えてもらい、信頼関係を築くために、ロッコ君と興味を持っているものについて話しました。ロッコ君も私もサッカーが好きだと分かったので、サッカーを通じてロッコ君と心を通わせることができました。」

実際にサッカーボールでロッコ君と一緒に遊んだというデイヴィッド氏は、自身も過去に食べられないことがあって苦労した事実を打ち明け、ロッコ君を安心させた。こうして徐々にロッコ君との信頼関係を築いたデイヴィッド氏は、「ストレスなく初めて見る食べ物に接する個人的な方法である『1-2-3アプローチ』と、そのメリットも説明しました」と、自身が過去に試した方法をロッコ君に伝えた。

デイヴィッド氏が触れた『1-2-3アプローチ』では、食品そのものは見せず、指でつまめる程度に小さくした食品を3つ用意する。まず1つ目を口にして、新しい食品を味わってみる。そして2つ目を食べた後には、“良い”・“悪い”・“まあまあ”の判断を、サムズアップ・ダウンのハンドサインで教えてもらう。そして最後の3つ目を口にしたあとは、10点満点で評価を行う。点数を付けることが重要なのではなく、楽しみながら行い、新しい食品を口にすることで、徐々に自信を付けていくことが大切になる。デイヴィッド氏は自身で『1-2-3アプローチ』を説明する動画の他にも、子ども向けにバットマンがこの方法を説明する動画も作成している。

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