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【海外発!Breaking News】「56年前に妊娠か」石灰化した胎児を抱えた81歳女性、摘出翌日に死亡(ブラジル)<動画あり>

TechinsightJapan / 2024年3月21日 20時55分

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ブラジルの先住民コミュニティに住む81歳の女性の腹部に石灰化した胎児(石児)が見つかり、摘出手術の翌日に死亡した。女性は長い間腹痛を訴えていたものの、病院嫌いで医師の診察を受けることを避けてきたそうで、胎児は少なくとも56年間、腹部に留まっていた可能性が高いという。ブラジルのニュースメディア『G1』などが伝えた。

ブラジル南西部マットグロッソ・ド・スル州アラウ・モレイラ市の先住民コミュニティに住むダニエラ・アルメイダ・ヴェラさん(Daniela Almeida Vera、81)が15日、重篤な感染症で死亡した。

7人の子と40人の孫がいるダニエラさんは10日、市内の小さな病院で尿路感染症の治療を受けていたが症状が悪化。腹部に腫瘍のような塊があったことからがんが疑われ、翌日にポンタ・ポラン地域病院(Ponta Porã Regional Hospital)に転院した。

そうして行われた3D-CT検査で、腹部に石灰化した胎児が発見され、14日に摘出手術が行われたが、翌日に集中治療室で死亡が確認された。

ダニエラさんが最後に妊娠したのは1968年で、長い間腹痛に悩まされてきたものの、検査機器を恐がって痛み止めなどで対処してきたという。そのため医師は、この胎児が少なくとも56年間、腹部に留まっていたのではないかと推測している。



一方で末娘のロザリーさん(Rosely)は、ダニエラさんが10代の頃、現在の夫とは別の男性の子を妊娠し、その頃から腹痛を訴えていたことを明かしており、「胎児が56年以上前から腹部に存在していた可能性もある」と指摘している。ダニエラさんが時々、「お腹の中で赤ちゃんが動いているような気がして気分が悪くなる」と話していたことも分かっており、家族は「まさか、こんなことになっていたとは」と驚きを隠せず、悲嘆に暮れているという。



ただ今後は、石灰化した胎児の臨床分析が実施される予定で、これにより胎児が亡くなった時期、大きさなどの詳細が明らかになるそうだ。

なお、石灰化した胎児はギリシャ語で“リソペディオン(石児)”と呼ばれており、発見されずに放置すると合併症を起こす原因となる。ただ石児は非常に珍しく、英科学雑誌『BioMed Central』によると、これまでに報告されているのは300件にも満たないという。

ポンタ・ポランの保健部門を監督するパトリック・デジール医師(Dr. Patrick Dezir)によると、石児は子宮外妊娠後に胎児が死亡し、母親がそれを認識しないなどして放置することで起きるそうだ。その胎児は母体で吸収されずに残ってしまい、母体の免疫系が胎児を異物とみなし、感染から防ごうとするために石灰化されるという。

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