【海外発!Breaking News】重度の産後うつになった女性、子供を奪われる不安から命を絶つ(英)
TechinsightJapan / 2018年10月7日 21時34分
心配したルイーズさんは、2月16日にマグダレーナさんの診察ための予約を取ろうとGP(一般診療所)に電話をしたが、空きがないので予約ができないと言われてしまった。しかしこの時、ロバート・ベアードセル医師とマグダレーナさんは直接電話で話しており、マグダレーナさんは不眠が続いていることや不安があることなどを打ち明けていたようだ。ルイーズさんは、医師は深刻に取り合っていなかったと話しているが、死因審問で同医師はこのように述べた。
「患者は、子供のことについてとても不安になっていた。呼吸をちゃんとしているか頻繁に確認したりして、用心深くなっていたようだ。授乳についても不安を口にしていたが、授乳することは子供との結びつきに重要だから続けるようにと伝えた。“ベビー・ブルーズ”と呼ばれる産後うつだと思い、治療をすれば大丈夫だろうと薬を処方したが、授乳しているからと飲んでいなかったようだ。患者からは精神疾患や錯覚に悩まされているような様子は感じ取れず、自傷行為をする危険性があるとは思っていなかった。」
しかし結局、医師の読みは外れることになる。マグダレーナさんはその2日後の18日に手首を切った。そこで多岐にわたるメンタルヘルス支援サービスの専門家が揃うチーム「The Rapid, Assessment, Interface and Discharge team(RAID)」がマグダレーナさんに対応し、精神科医のもとへ回されるも在宅治療のコースを受けるのみに留まった。
ルイーズさんは死因審問で、義娘の症状が悪化していたにもかかわらず週に1度のヘルスビジター(子供の成長過程を観察したり母親の子育ての様子を確認する保健師)の訪問では「まったくもって不十分だった」と不満を口にした。
「義娘が電話でヘルスビジターに授乳について不安に思っていることを相談しても、迷惑そうにあしらわれ、自分の話をちゃんと聞いてもらえないととても悩んでいました。」
マグダレーナさんは「抗うつ剤を飲まなきゃならないから、授乳を止めて粉ミルクにしたほうがいいかもしれない」とも話していたという。しかし度重なる不安が幻想を生むようになり、「ソーシャルサービス(社会福祉機関)が私から子供を取り上げてしまう。そうなったら大変なことになる」と恐怖を感じてしまうようになっていた。そして2月24日、ついにマグダレーナさんは命を絶ってしまった。この日、トムさんは友人の結婚式にベストマンとして参加する予定で家を空けており、ルイーズさんが2人の家に泊まっていた。
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