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【海外発!Breaking News】ホームレス男性190万円の金を拾い届け出る 「自分のものではないから」(米)

TechinsightJapan / 2018年12月9日 14時0分

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生活が苦しいホームレスの人々にとって、目の前にお金があれば手にしてしまいたい欲望に駆られることだろう。しかし米ワシントン州のひとりのホームレス男性は違った。このほど警察署員らがその男性の誠実な行為を称賛した。『PEOPLE.com』『The Seattle Times』などが伝えている。

ワシントン州ピアース郡サムナーでホームレスとして生活を送っているケヴィン・ブースさん(32歳)が、時折立ち寄るフードバンク(困窮者に食料援助を行うNPO団体に食料を配給する民間組織)のドアの外に茶色のバッグを発見したのは今年8月23日の早朝のことだった。

そのバッグは、まだ閉まっていたフードバンクのドアの外に無造作に置かれてあった。バッグを手にして中を見たケヴィンさんは、そこに20ドル札(約2,300円)や100ドル札(約11,000円)が入っていることに気付き、「これをどうすべきか」と一瞬悩んだ。

しかし結局ケヴィンさんは、フードバンクのスタッフが来るまでそのまま待つことにした。そしてやって来た責任者のアニータ・ミラーさんにバッグを渡した。ケヴィンさんは、アニータさんに「フードバンク前に置かれていたので、お金はフードバンクのもの。私のものではない」と伝えた。アニータさんは中に何が入っているのかわからず、「重さからして食べ物では?」と想像したが、バッグの中を調べて仰天した。そこには紙幣にして総額17,000ドル(約192万円)が詰まっていたのである。

アニータさんからの通報を受けて駆けつけた警察官は、その紙幣がすべて本物であることを確認し、さらに監視カメラをチェックした。ケヴィンさんがバッグを発見した姿は映像に捉えられていたが、誰がバッグを放置したのかは判明しなかった。そこで警察は州の法律のもと90日間現金を保管し、所有者が現れるのを待った。ところが3か月経っても誰も名乗り出る者はいなかった。

結局、そのお金はフードバンクのものとなり11月29日、ブラッド・メーリケ警察署長は17,000ドルを届けにフードバンクへ出向いた。メーリケ署長は「この地域のほとんどの警察官はケヴィンさんのことを知っています。このような状況になった時、誰もがケヴィンさんのように正直になれるわけではないでしょう。彼のした行為は素晴らしい」とアニータさんとともにケヴィンさんを称賛した。

ひと月1,000人ほどに食べ物を提供しているこのフードバンクは今後の事業拡大を望んでおり、このお金は施設拡張費用およびウォークイン冷蔵庫と冷凍庫の購入にあてる予定だそうだ。しかしアニータさんは、受け取ったお金の一部を複数のギフトカードにしてお礼としてケヴィンさんに手渡した。アニータさんや他のボランティアスタッフからその正直さと誠実さを感謝されたケヴィンさんは、自分が見つけたお金がフードバンクで使われることになった喜びを口にし、さらにこのように語った。

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