【海外発!Breaking News】皮膚が剥がれる「表皮水疱症」と闘う20歳 同じ病気で兄を亡くすも強く生きる(米)<動画あり>

TechinsightJapan / 2020年11月16日 5時45分

写真

服を着る時、食事をする時、寝返りを打つ時など皮膚は常に何かに触れている。しかし生まれつきの遺伝子の変異により、皮膚へのわずかな刺激でも激痛が走り、傷や水疱になって全身に広がっていく難病「表皮水疱症(EB)」と闘う人が日本では少なくとも1000人、アメリカでは10万人いると言われる。自らもEBで苦しみながら「この病気を多くの人に知って欲しい」と活動を続ける20歳のマーキー・ジャケスさん(Marky Jaquez)を『Love What Matters』などが伝えた。

米カンザス州に住むメリッサ・ジャケスさん(40)は今から約20年前、20歳で5歳、1歳、0歳の3人の子を持つシングルマザーとなった。長男のマイケルさん(25)は健康だったが、父親が違う次男のカルロス君と三男のマーキー君は治療法が確立されていない難病「表皮水疱症(EB)」をもって生まれ、メリッサさんは両親と同居して必死の看病を続けた。

EBの患者はちょっとした刺激や摩擦で全身の皮膚が剥がれたり、水疱ができる。重症化すると手足の指が癒着したり、感染症、潰瘍、皮膚がん、そして内臓障害などの合併症を起こすこともある。症状には個人差があるが、カルロス君とマーキー君は重症で皮膚だけでなく目、口、身体の内部の粘膜にも爛れが生じ、食事を摂るのも困難で低栄養状態が続いた。

EB患者の大半は小児で、脆い蝶の羽にたとえて「バタフライ・キッズ」とも呼ばれており、年を重ねる毎に症状は悪化する。メリッサさんは2010年に結婚したが、2013年には当時まだ14歳だったカルロス君を亡くし、現在は20歳になったマーキーさんと夫の3人で暮らしている。



そんなメリッサさんは毎朝、マーキーさんの皮膚の症状を軽減するためのガーゼを取り換える。全身につけたガーゼを剥がす時には皮膚も一緒に剥がれてしまうことから注意が必要で、マーキーさんは「毎日のことだけど、ガーゼ交換は本当に痛いんだ」と目に涙を浮かべる。

メリッサさんは「EB患者の苦痛は、致死的な疾患の中で最も酷いという調査結果があるの。骨肉腫の痛みより酷いそうよ。この病気と闘うことは肉体的、精神的な痛みとの闘い。本当に覚悟がいるの」と語ると、7年前に亡くしたカルロス君についてこう明かした。

「カルロスの症状はマーキーよりも酷く、『生きたとしても11歳が限界だろう』と言われていたの。あの子は3年も長く生きたけど、死は突然やって来た。検査のために初めて飛行機に乗って、病院を訪れた直後に亡くなったのよ。」

「カルロスの死を誰よりも悲しんだのは、マーキーだったと思う。だって2人は何をするにも一緒だったから。お互いが大切なパートナーだったの。カルロスを亡くしてから、私は『マーキーもいつか、私よりも早く逝ってしまうに違いない』と思うようになった。マーキーは私の全てよ。だから今は家族としてできるだけのことをしてあげたい。思い出を作るとか、そんなもんじゃないの。だって思い出は消えてしまうでしょう。私は一瞬一瞬を大切にしたい。毎日を喜びと愛と笑みでいっぱいにしたいの。」

一方のマーキーさんは、兄の死や自身の病気について次のように語っている。

「カルロスとは包帯を取り換えるのも寝るのも一緒で、とても仲が良かったんだ。だから兄が亡くなった時はとても寂しかった。」

「でも亡くなった夜、兄は僕の夢に出てきてこう言ったんだ。『僕は天国にいるよ。もう痛みはなくなったんだ』って。兄は天国に行って全ての傷が癒えたんだよ。僕もいつかは天国に行く。でも今は楽しく過ごしたいと思ってるよ。」



メリッサさんによると、マーキーさんのベストフレンドは車で1時間ほど離れた土地に住んでいる長男マイケルさんと、精神面のサポートをするエモーショナル・サポート犬である2頭のアメリカンブリーだそうで、こう話している。

「マーキーはなによりも家族と過ごすことが大好きなの。兄マイケルのことは何でもできるスーパーマンのように思って慕っているし、2頭の犬をとても可愛がっているわ。」

「それとマーキーにとってかけがえのない場所は教会ね。新しい友達を作ることもできるし、マーキーにとって心が安らぐ第二の家なの。あの子は人と関わることが大好きなのよ。」

そしてマーキーさんも、ベストフレンドについてこのように明かす。

「マイケルのことは大好きだよ。一緒に遊んでくれるし、家にやって来るのを楽しみしているんだ。」

「2頭の犬たちは僕のことが大好きだし、守ってくれるんだ。きっと僕の痛みがわかるんだと思う。それにガーゼを取り換える時はそばにいて、痛みから気を紛らしてくれるんだ。一緒にいると幸せを感じるし、笑っていられるんだよ。」



そして最後にメリッサさんはEBをもって生まれた息子について、次のように述べた。

「マーキーは健康な子が普通にできることができないわ。きっと一生、普通に歩いたり、食事をしたり、朝起きてベッドから飛び起きたり、歯を磨いたり、着替えをしたりすることができないと思うの。」

「それでもマーキーは、『13歳までしか生きられない』と言われて20歳になった。これまでの20年間、毎日が痛みとの闘いだったのに、マーキーは私のことを心配するのよ。『ママ、僕のことは心配しないで。大丈夫だからね』って言うのよ。そして自分のことより、他の人の心の痛みに気付いてあげることができるの。そんなマーキーを私は誇りに思うし、彼の心は本当に美しいと思う。私は落ち込み、絶望し、悲願に暮れたこともある。でもそんな時、逆にマーキーに様々なことを教えてもらったの。愛、強さ、信じること…。」

「だから必死に生きているあの子を、私は全身全霊で支えてあげたいの。」

なお毎年10月25日から31日まではEB啓発週間にあたり、マーキーさんは「EBについてもっと多くの人に知ってもらいたい」とSNSでメッセージを発信するなどの活動を行っている。その中のマーキーさんの言葉を紹介したい。

「僕は普通の人と外見は違う。でも僕の中身を見て欲しいんだ。」

「僕は人に『君のことを誇りに思う。君は強い。君は勇敢だ』と言われるのが大好きなんだ。だから最後までこの病気と闘ってみせるよ。」



画像は『Melissa Jaquez 2020年11月6日付Instagram「My attempt at photography」、2020年11月1日付Instagram「Happy Halloween....」「This has been all morning lol ...」、2020年10月1日付Instagram「Markys face after a very special video from a very special friend」』『Love What Matters 2020年「‘My brother came to me in a dream last night and told me he was in heaven.」(Courtesy of Melissa Jaquez)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング