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【海外発!Breaking News】移植された亡き息子の心臓の鼓動を聴いた母「命を繋ぐ移植は魔法」(米)<動画あり>

TechinsightJapan / 2022年5月22日 23時30分

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2020年に息子を亡くして臓器を提供した母親が今月中旬、息子の心臓を受容した14歳の少年の鼓動を初めて聴いた。母親は「臓器移植は命を繋ぐもの。ドナーになることを躊躇せず、もっと多くの人にサポートしてもらえれば」と対面時の動画を公開、『Good Morning America』などのインタビューで胸のうちを明かした。

米ルイジアナ州マディソンビルに住むマリア・クラークさん(Maria Clark)は2020年、当時25歳だった息子ニコラス・ピーターズさん(Nicholas Peters)を交通事故で亡くし、臓器提供を決意した。人を助けることに奔走し、ドナーになることを希望していた息子の意思を尊重してのことで、ニコラスさんの臓器や組織は国内の様々な場所へと運ばれて移植された。「命を繋ぐ臓器は魔法を与えてくれるもの。埋葬せずに共有すべきだ」というマリアさんの信念もあった。

そんなニコラスさんの心臓の受容者になったのは、マディソンビルから約210キロ離れたルイジアナ州ニューアイビーリアに住むジーン・ポール・マルソークス君(Jean Paul Marceaux、14)で、2度目の心臓移植の待機中だった2020年9月に「ドナーが見つかった」との連絡を受けた。

ジーン・ポール君は2歳の時、ウイルス感染が原因で心筋の機能が失われる重い心筋症を患い、人工呼吸器に6か月間繋がれた後で心臓移植手術を受けていた。しかし移植から10年が過ぎて心臓機能が低下し、2020年6月に入院を強いられた。



ジーン・ポール君の母キャンディス・アームストロングさん(Candace Armstrong)は「最初の心臓移植手術を受けた後、高い確率で2度目の移植が必要であることは認識していました。そして2020年の夏を病院で過ごした後、心臓が見つかったのです」と語ると、複雑な心境をこのように明かした。

「電話を受けた時は様々な感情が一気に溢れ出し、心の葛藤に苦しみました。なぜなら息子の命を持続させるために心臓を望む一方で、心臓を受容することの重さを考えずにはいられなかったからです。ドナーが現れたということは、望まない死に直面し苦しんでいる母親がいるということですからね。」



こうしてジーン・ポール君が2度目の手術を受けてからしばらく経ったある日のこと、キャンディスさんはマリアさんからニコラスさんの名前や写真が入った手紙を受け取った。臓器移植のほとんどのケースでは、手術から1年経てばドナーから連絡することが可能だが、マリアさんは1年待つことができずに「息子が新しい命を与えた人たちのことを知りたい。そして亡き息子についても知ってもらいたい」とペンを執ったという。

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