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クラウドファンディングの可能性は尽きない 2023年の支援金額が示す市場の未来

J-CASTトレンド / 2024年3月30日 20時0分

「それはもはやクラファンなのか、ただの購入なのではないか」という意見もあります。しかし、事前に資金を集めることで動けるようになるというのは現実としてありますし、クラファンというのは集まった金額が良くも悪くもはっきり見えるので、その成功の度合いがわかりやすいという利点があります。

「新製品のテストマーケティング」にも

現在、日本のクラファンは、目標金額を達成することが大前提としてあるとしても、それだけが目的ではなく、ビジネスの手段のひとつとして活用されています。会社名も知られてないスタートアップにとっては資金調達だけでなく、プロモーションの役割が重要です。「新製品が出ます」という情報だけで、注目を集めたり、メディアが取り上げてくれたりすることは、まずありません。

この製品でこれだけのお金を集めたということが、ある意味で話題の広がりを担保してくれる形となっているわけです。さらに、自分たちの製品がどう受け止められるのかを知ることで、製品やサービスの改善点を見出し、ブラッシュアップしていくことができるのです。

大企業にとっても、クラファンは「新製品のテストマーケティング」の場として重宝されています。いわゆる市場調査よりももっと消費者に近いところで、その反応を探ることができ、成功次第ではありますがより効率的です。もちろん話題性の高いプロジェクトは、メディアに取り上げられる機会も増え、通常の製品よりも広告宣伝効果も期待できます。

ただし、クラファンで成功を収めるのは容易ではありません。プロジェクト主催者は、社内外で幾度となく体験会を開催し、潜在顧客の声に耳を傾ける必要があります。支援者とのコミュニケーションを通じて信頼関係を構築し、プロジェクトへの理解と共感を深めていくことが肝要です。

例えば、ViXion01の場合でいうとクラファンをスタートさせる前の時点で、直接連絡が取れる人たち限定ではありましたが、20人規模の体験会を2回実施しています。そこで得られた知見をクラファン開始時のウェブサイトに反映させました。このおかげで、その新規性がゆえにわかりにくい部分もあった製品が、理解されやすくなりました。

SNSの活用も欠かせません。プロジェクトの進捗を定期的に発信し、支援者の期待に応えることが重要です。双方向のコミュニケーションを重ね、プロジェクトの魅力を広く伝えることで、新たな支援者の獲得にもつながります。

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