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メキシコ食品工場での労働権侵害巡り、米メキシコ両政府が是正計画で合意(米国、メキシコ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月24日 11時35分

米国通商代表部(USTR)は4月22日、メキシコの食品工場での労働権侵害事案を巡り、米国・メキシコ両政府が是正計画に合意したと発表した。

この事案は、メキシコの食品メーカー、RVフレッシュフーズの同国中西部ミチョアカン州にある食品工場での労働権侵害を巡るもの。USTRはメキシコ国内の労働組合からの申し立てを受けて、2月16日にメキシコ政府に対して米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA、注)に基づいて労働権侵害の事実確認を要請していた(2024年2月21日記事参照)。これに対して、メキシコ政府は4月4日、同工場で結社の自由と団体交渉権の侵害があったとの調査結果を公表していた。両政府が今回発表した是正計画の主な内容は次のとおり。

RVフレッシュフーズは、(1)労使協約を全ての労働者に配布する、(2)結社の自由と団体交渉権を尊重するとの中立的声明とガイドライン(これら指針への違反に対して厳正に対処するとのゼロ・トレランス規範も含む)を策定し、全ての従業員に年次研修を実施する、(3)声明、ガイドライン、規範、労働者が労働権侵害をメキシコ政府に申し立てる方法に関する情報をウェブサイトに掲載する、(4)メキシコ政府との協議を通じて労働組合と合意した内容を実施する、(5)メキシコの国内法に基づき、労働者・経営者・労働組合の代表者を対象に、労働組合の役割と組合民主主義に関する専門的な研修を工場で実施できるようにすることを確約する。
メキシコ政府は、(1)RVフレッシュフーズと労働者に最新の法令を提供する、(2)RVフレッシュフーズから強要や贈与を受けない、(3)RVフレッシュフーズの従業員、労働組合の代表者に是正計画を通知する、(4)是正措置の履行や結社の自由と団体交渉権に関するメキシコ国内法の順守状況について、同工場の定期的な検査を実施するなど監督する、(5)組合活動への干渉について労働者が匿名で通報できる電話・Eメール窓口を維持する、(6)メキシコ国内法の違反を示す情報を入手した場合には、メキシコ国内法に従って、違反した個人・団体・企業に対して適切な制裁を科す。

両政府はこれら是正措置を6月14日までに履行することで合意し、履行期限から30日以内に労働権侵害が是正されたか否かを決定するよう努めるとしている。なお、USTRのキャサリン・タイ代表はメキシコ政府への事実確認と同時に、同工場からの製品輸入について、両政府間で労働権侵害の解消に合意するまで、最終的な税関での精算を留保するよう指示しており、USMCAによる特恵措置の停止など罰則が適用され得る状況は続いている。

(注)USMCAが定める「事業所特定の迅速な労働問題対応メカニズム(RRM)」は、事業所単位で労働権侵害の有無を判定する手続きで、違反が認められれば、USMCAによる特恵措置の停止など罰則が適用される。これまでのRRMに基づく措置については、USTRまたは労働省のウェブサイトを参照。

(葛西泰介)

(米国、メキシコ)

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