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タイ中銀とラオス中銀、クロスボーダーQR決済で連携、ASEAN決済連結性協力も参加国拡大(タイ、ラオス、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、ベトナム、カンボジア、ブルネイ、ミャンマー、ASEAN)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月9日 1時55分

ASEAN域内で、2国間のQRコード決済を推進する取り組みが広がっている。タイ中央銀行(BOT)とラオス中央銀行(BOL)は4月3日、ラオスのルアンプラバンで開催されたASEAN財務相・中央銀行総裁会合で、両国間のクロスボーダーQRコード決済で連携を開始したと発表した。タイにとってASEAN域内で6カ国目(注)、ラオスにとってはカンボジアに次ぐ2カ国目の連携となる(2023年8月15日記事参照)。両国の銀行口座を介した現地通貨での即時決済が可能となり、貿易や投資だけでなく、特に観光分野で現地通貨の利用促進につながることが期待されている。

同日以降、ラオスのQRコード決済アプリの利用者はタイ滞在中、タイの即時決済システム「プロンプトペイ(PromptPay)」用のQRコードをスキャンして商品・サービスの代金を支払うことが可能になった。ラオスの6つの銀行〔ラオス外国商業銀行(BCEL)、ジョイントデベロップメント銀行(JDB)、ラオス農業振興銀行(APB)、アクレダ銀行ラオス、ラオベト銀行、ST銀行〕のQRコード決済アプリがタイ国内で利用できるようになる。

6月4日以降、タイのQRコード決済の利用者は、ラオス中銀の立ち上げたQRコード「Lao QR」をスキャンして商品・サービスの代金を支払うことが可能になる見込み。タイの4つの銀行(バンコク銀行、カシコン銀行、クルンタイ銀行、アユタヤ銀行)のQR決済アプリがラオスで利用できるようになる。

ASEAN決済連結性協力にラオスとブルネイの中銀も参加

多国間で決済連結性を高める取り組みについても進展があった。同日、ASEAN域内で決済連結性(RPC)協力イニシアチブに参加しているASEAN各国の中銀は連名で、BOLとブルネイ中銀(BDCB)が新たに同イニシアチブに加わったことを発表した。RPCは、署名したASEAN加盟国間でQRコード決済や即時決済システムの連結を図るなどして、より迅速で低コスト、透明性が高く、包摂的なクロスボーダー決済・送金の促進を目指すもの。各国にいる労働者の母国への送金が容易になるほか、中小企業の国外市場への参入が容易になるといった恩恵が得られる。

同覚書は2022年11月にインドネシア中銀(BI)、マレーシア中銀(BNM)、フィリピン中銀(BSP)、シンガポール金融管理庁(MAS、中銀に相当)、タイ中銀(BOT)により締結され(2022年11月22日記事参照)、2023年8月にはベトナム国家銀行(SBV)も加わった(2023年9月11日記事参照)。

(注)タイ中銀は、ASEAN域外では日本、香港ともクロスボーダーQRコード決済で連携している。詳細はBOTウェブサイトから確認できる。

(山口あづ希)

(タイ、ラオス、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、ベトナム、カンボジア、ブルネイ、ミャンマー、ASEAN)

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