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2025年の世界経済成長率は2.7%と低水準で推移、世界銀行見通し(世界)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月20日 13時20分

添付資料PDFファイル(156 KB)

世界銀行は1月16日、「世界経済見通し」〔プレスリリース英文和文〕を発表した。2025年の世界経済成長率(実質GDP伸び率)は2.7%と、2024年(2.7%、推計値)と同率で推移すると予測した(添付資料表1参照)。世界経済は、新型コロナ禍前の水準に比べ、低水準の成長に落ち着きつつある。世界銀行は、政策の不確実性の高まりや貿易の分断化の進行などで「さらなる逆風が吹く可能性がある」と警鐘を鳴らす。

世界経済の見通しに対する下振れリスクの要因として、政策の不確実性の高まり、好ましくない貿易政策への転換、紛争や地政学的緊張の激化、インフレ率の上昇、気候変動に関連した異常気象の増加、主要国での成長率の低下などを挙げた。一方、上振れ要因としては、インフレ率の急速な低下に伴う主要国での需要拡大により、世界的な経済活動が予想を上回る可能性を指摘した。他方、米国が全ての輸入品に10%の関税を導入した場合、2025年の世界経済の成長率はベースラインから0.2ポイント、さらに貿易相手国が報復措置を講じた場合には、同成長率が0.3%ポイント、それぞれ押し下げられる可能性があると試算した。

地域別にみると、先進国・地域は2024~2025年で年平均1.7%成長する予測で、2024年は前回見通しから0.2ポイント上方修正した。これは、米国の堅調な成長(2024年、2025年のGDP成長率見通し:2.8%、2.3%)が他の地域の低迷を相殺したためとした。新興・途上国・地域全体では、2024、2025年ともに4.1%成長すると予測し、いずれも前回見通しから0.1ポイント上方修正した。中国は、2024年の成長率が4.9%と緩やかに減速。さらに、持続的な消費の低迷によって、2025年は4.5%、2026年には4.0%と成長率はさらに低下すると予想した。

国連経済社会局(UN DESA)が1月9日に発表した「世界経済状況・予測」(2025年報告書)では、2024年および2025年の世界経済成長率をいずれも2.8%と予測した(添付資料表2参照)。中国(2024年4.9%、2025年4.8%)と米国(2.8%、1.9%)の成長はプラスだがやや鈍化が予想され、EU、日本、英国の緩やかな回復とインドやインドネシアなどの一部の主要な新興国・地域の堅調な成長によって補完されるとした。

(馬場安里紗)

(世界)

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