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ルビオ米国務長官就任、米国第一主義の外交政策追求、日米外相会談も実施(米国、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月23日 14時0分

米国連邦議会上院は1月20日、ドナルド・トランプ大統領が国務長官候補に指名していたマルコ・ルビオ上院議員(共和党、フロリダ州)の人事を、99対0の全会一致で承認した。同日のトランプ大統領の就任後、上院で承認された初めての閣僚となった。

ルビオ国務長官は米フロリダ州マイアミ出身、53歳。キューバ移民の両親を持つ。2011~2025年にフロリダ州選出の上院議員を3期務めた。対中強硬派として知られ、中国・新疆ウイグル自治区が関与する物品は強制労働を用いて生産されたものと見なして、同自治区が関与する物品の米国輸入を原則禁止するウイグル強制労働防止法(UFLPA、注1)の成立を主導した。上院外交委員会が人事承認に先立って15日に開催した公聴会では、ジョームズ・リッシュ委員長(共和党、アイダホ州)は「適任だと確信している」と述べたほか、ジーン・シャヒーン少数党筆頭理事(民主党、ニューハンプシャー州)は「国務長官としてふさわしい能力と資質を備えていると信じている」と評価した。

今後、ルビオ氏の下でトランプ政権の外交政策が本格的に始動することになる。トランプ氏は1月20日、米国第一主義の外交政策に関する大統領令を発令した。同大統領令では「米国の外交政策は、米国の中核的利益を擁護し、常に米国と米国市民を第一に考える」とした上で、国務長官に対し、米国第一主義の外交政策に沿うよう、政策やプログラム、人員、業務の調整方針の策定を指示した。ルビオ国務長官は翌21日、国務長官就任の宣誓式で「外交政策に関してトランプ大統領が最も重視しているのは、国務省の優先事項が米国であることだ」「われわれが実行する全てのことは、米国をより強くするか、より安全にするか、より繁栄させるかの3つの質問のいずれかに答えられるものでなければならない」と述べた。

岩屋外相と外相会談実施

訪米中の日本の岩屋毅外相は1月21日、ルビオ氏と首都ワシントンで日米外相会談を行った(外務省発表国務省発表)。両外相は、今後も日米同盟を新たな高みに引き上げるとともに、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、日米で協力していくことで一致した。経済分野についても意見交換を行い、日本企業による対米投資や経済安全保障を含む日米経済関係の重要性を確認した(注2)。

(注1)UFLPAの概要や動向はジェトロ特集「ウイグル強制労働防止法」参照。

(注2)バイデン前政権下の1月7日に行われた、岩屋外相とアントニー・ブリンケン前国務長官の日米外相会談でも、日本製鉄によるUSスチール買収計画を含めて意見交換を行い、日本企業による対米投資を含む日米経済関係の重要性を確認したとしている(2025年1月8日記事参照)。

(葛西泰介)

(米国、日本)

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